男装少女は秘密主義 (ページ26)

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病院ページ26

香ばしい茶葉の薫り
子供舌の僕は、紅茶の入ったティーカップに
角砂糖３つミルクをたくさん入れた。

初校長「相変わらず甘いのがすきだね」

初校長はそういって僕をバカにするけどかまわない。
これが一番おいしい飲み方なのだから。

初校長「あ、そういえばA
この前暴走したとき思ったんだけどさ...
１度病院に行ってみた方がいいんじゃない？」

貴方「大丈夫だよ。...行かなくても」

ただ病院に行くのが嫌でこんなことを言っているのではない。
病院は駄目なんだ。
色々見られたら僕が生物学上女の子なのがばれてしまう可能性があるから。

しかし、状況を知らない初校長は病院を進めてくる。
僕を心配して言ってるのは分かってる。
だけど、それが困るんだ。

初校長「今からいこ
思ったときにこういうのは見てもらった方がいい」

......というのがほんの数時間前の出来事
そして来てしまった病院に

貴方「はぁ......」

初校長「大丈夫だよ。
念のための検査さ。
きっとなにも悪い結果は出ないよ」

そっと僕の頭を撫でながら言った。
そうじゃないんだよー、、病気を疑ってるんじゃなくて
女の子だってばれることが嫌なんだけどなー

ここでばれたらもう正直に話すしかないのかもしれないと思いながらも
ばれたくないという気持ちもあった。

初校長「何かお菓子でも買ってきてあげるから待っててね」

そういって初校長は待合室を離れた。
やっと一人になることができて考える。
これって逃げるチャンスなんじゃない？

ちょうど棗が今入院してるから、匿ってもらえるじゃないか。
僕は、棗の病室へと急いだ。
前にお見舞いできたからどこの場所なのかは、わかっていた。

貴方「ここか...あれ、ドアが空いてる」

半分ほど空いたドアの隙間から部屋の様子を伺うと
棗の他にも誰か人がいるみたいだ。

棗に覆い被さっていて、明らかに普通の様子じゃない。
おずおずと後ずさりをすると、背後に人がいた。

しまった...！

男１「覗き見とはいい度胸だな」

ハンカチを押し当てられ薬品を嗅がされると
だんだん体の力が抜けていく。

こんなことになるなら、初校長と一緒にいればよかった。

そんなことを考えながら僕は、意識を手放した。

レオ「綾瀬A....
こいつからのこのこ現れるなんて
今日はついてるなー」

この様子を物陰から蜜柑とすみれは見ていたのだった。