男装少女は秘密主義 (ページ3)

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ファーストキスページ3

その日は、学校をさぼった。
何が起こったのか森で考えているうちに
あっという間に時間は過ぎて夕方になっていた。

貴方「やばい。家庭教師の先生が来ちゃう」

僕は、急いで家に帰った。
家の玄関を開けると、お母さんといつもは帰りが遅いお父さんが待っていた。
二人ともとても怖い顔をしていた。

学校をサボったから起こられるんだ。
僕は、歯をぐっと食い縛った。

________ﾊﾟｰﾝ....

貴方「....っ」

お父さんの大きな手が僕の頬を叩いた。
頬がじんわりと熱くなる。

お父さん「お前のせいで村での評判は最悪だ！
なんて力を使うんだ！」

すぐに昼間の不思議な出来事の話だとわかった。
僕が聞きたいものだ。
いきなり、変な力がわいてきたと思えば
皆がおかしくなってしまって....

でも.....

貴方「ごめんなさい。迷惑をかけてしまって」

お母さん「やはり、化け物の子なのね」

お父さんとお母さんの冷めきった目
あんな目で見られたことは一度もなかった。

ゴミを見ているような...嫌、それよりひどいかも
何でうまくいかないんだろ。
ちょっと愛されたいだけなのに。
僕は、ダメな子なんだな。

僕は、家を飛び出した。
もうすっかり日が落ちた道を走った。
途中で振り返る。
誰も追いかけてこないのはわかっているのに.....

だいぶ走って森にやって来た。
とにかく人のいない方向にと走っていたらここだった。
木陰に座り込んで荒くなっている息を落ち着けようとした。

貴方「んっ..はぁはぁ..う“ぅ」

心が不安定になるとまた、あの力が溢れてきた。
どうやらさっきよりひどい。
体がすごく熱くて脳みそが溶けてしまいそうだ。
熱いし気持ち悪いよ....

_____ザクッ....

背後から人がいる物音が聞こえた。
まずい...今人と会ったらその人をおかしくしてしまう。

貴方「こっちに来ないで！っ..ふぅはぁ」

精一杯声を張り上げて、その人物に警告した。
しかし、その人は止まるどころか走ってくる。
ダメ....もうあんなになってる人を見たくない。

？「綾瀬A君だよね⁉
ごめんね。楽にしてあげるから」

目の前に現れたのは、ちょっと女顔の金髪の男だった。
何故僕の名前を知っているのかと聞こうとしたとき...

男が僕にキスした。

貴方「え.....」

ファーストキスがどうのこうのなんて言うつもりはなかったが
今のは悪すぎる。
しかし、甘い香りがしたのと同時に眠くなり
僕は、意識を手放した。