大事な存在 ページ12
蛍「好きな食べ物は？」
貴方「...おにぎり」
蛍「好きな色は？」
貴方「..水色」
蛍「好きなタイプは？」
貴方「......」
何でこうなったんだ....
ただの付き添いだけと言う話だったじゃないか。
お見合いでもあるまいし...
て言うか、全部メモされていってるし。
蛍「Aちゃん...好きなタイプは？」ﾆﾔｯ
貴方「...もう！言えばいいんでだろ！一途な人！」
蛍「なに慌ててるの？..Aくん？..」ﾆﾔｯ
ルカ(なんかA苛められてる？)ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
貴方「ルカー！もう僕いやだよー」
ルカ「A。もうちょっとで帰れるから頑張ろ」
ルカは、僕をｷﾞｭｯと抱きしめて慰めてくれた。
そんな僕らを見ながら、蛍と水玉はますますにやにやする。
しまいにはシャッター音が鳴り響いていた。
蛍「売れそうな組み合わせね」ｶｼｬｯｶｼｬｯ
蜜柑「あんたら素は、そんなに可愛らしいんやんかー
何でいつもそんなすかしたら態度とってんの？
あ、もしかして棗に足並み揃えてんの？
あいつクラスのやつらもいいようにこきつかってたもんな」
きっとこの子は何の悪気もなく言ったのだろう。
だけど、グサッとささる言葉だった。
棗はそんなんじゃないのに。
不器用だからはたからみたらそう見えてもそんなんじゃないのに...
棗の事を悪く言われると自分の事のように腹が立った。
僕が文句を言おうとする前にルカが口を開いた。
ルカ「なにも知らないくせに棗を悪く言うな！
お前らなんかにほしくもない力を
持ってしまった棗の気持ちがわかるか」
いつもはどちらかと言うと温厚で
優しいルカが声を荒げた。
それだけルカにとって棗は大事な存在なのだ。
蛍「そういえば、あんた自分のアリスについて何か発見あったの？」
この蛍の水玉を現実に引き戻す一言でまた空気が落ち着いた。
そう、そもそもアリスがなければこの学園にはいられない。
そういう決まりだ。
水玉は、自分のアリスがわからなくて焦っているようだった。
どれどれ、ちょっと見てみようかな
右手で丸を作りそこから彼女を覗きこむ。
こうしてみることで僕は、アリスかそうでない人か
または、何のアリスを持っているのかが分かるのだ。
貴方「...へぇ」
彼女はしっかりとアリスを持ち合わせていた。
まだ、力は小さいけどちゃんと
しかも珍しいアリスだ。何となく彼女らしい。
そう、感心していると草むらから棗が出てきた。
棗「帰るぞ..」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：チョココロネ♪ | 作成日時：2023年6月18日 9時
