いびつな関係 ページ32
柚希side
初校長「こんな遅くに私の家まで来てどうしたんだい？」
ワイングラス片手に彼はふっと笑った。
意地悪な人だ。
本当は私が何を言いたいかなんてわかってるくせに
柚希「率直に言います。
柚香から手をひいてください」
初校長「そんなことを言って私が素直に聞くとでも思ってるのかい？
君のお姉さんは重大な問題を犯した
その保護観察人が私だったと言うだけさ」
柚希「嘘つき...
柚香のアリスがほしいからでしょ
分かってますよ」
初校長「......それで？
まさかその事だけをいいに来たわけじゃないんだろ？」ﾆﾔｯ
柚希「柚香より役に立って見せます
だから柚香を解放してください
私は柚香よりもアリスのレパートリーだって多いです
貴方にとっても悪い話じゃないはずです」
ｺﾄﾝ....
初校長がサイドテーブルにゆっくりグラスをおいた。
そして一人掛けのソファーから立ち上がり
私の方まで歩いて来て
顎をくいっとあげられる。
初校長「確かに悪くない
むしろすごくいい話だ。
いいだろう柚香のことは諦めるよ
....そのかわり君のすべてをもらうからね」
柚希「...」
こうして始まった私と初校長のいびつな関係
私は彼の為に一生懸命働いた。
どんな仕事だって完璧にこなして見せた。
初校長「死出の旅に出るものにアリスなんて必要ない
彼らには無用の長物
さぁ柚希。盗るんだ」
ちょっとだけ...ほんのちょっとだけ
柚香の代わりなんかするんじゃなかったなんて思ったこともあった。
それだけ任務は私の心をえぐったから。
初校長は任務の後アリス石を保管する部屋に私を毎回連れていった。
通うごとに増えていくアリス石
私を睨んでいるような気がしてその部屋が大嫌いだった。
初校長「えっと...あぁこの棚だ」
棚からひとつ瓶を取り出して、私に渡すと
今日盗ったアリス石を入れるよう言われた。
イスに座ってゆっくり瓶をあけアリス石をいれる。
その時、私のおろしたかみのけがすっと撫でられた。
初校長「いい子だ柚希..
この部屋も君も永遠に私のもの
君がどんなに拒んでも君のその手は私色に染まって後戻りは効かない」
柚希「貴方のものにはなりません」
初校長「さぁ。それはどうかな
少なくとも私はどんな手を使っても君を離さない
お前は私のもの....」
この人のものにはなりたくないと思いつつも
この人に同情している部分もあった。
かわいそうな人
私はどうするべきなのかな？
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チョココロネ♪(プロフ) - ここさん» コメントありがとうございます！これからも元気に更進し続けていくので楽しみにしていてください！ (2022年3月12日 10時) (
レス) id: e490a6c464 (このIDを非表示/違反報告)
ここ - めちゃくちゃ面白すぎて一気読みしてしまいました！体に気をつけて無理せず更新頑張って下さい！応援しています！ (2022年3月10日 16時) (レス) @page4 id: 1506d29af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョココロネ♪ | 作成日時：2022年2月18日 23時
