１００話 ページ4
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一松side
内心ヒヤヒヤしていた。十四松が笑顔を消すのも珍しいのにトド松にまで言うとは思わなかったから。Aがいなくなってからは笑う回数は減ったが。
「一松兄さん、早く行きまっせ！」
「…ん」
「い、一松！」
今度こそ2階に行こうとしたら肩を掴まれた。こんのクソ松が、一体何の用だ。
「何」
「話があるんだ。その、クリアのことで」
はぁ？と思いつつもその名前を出されちゃ聞かない訳にはいかない。
「クリアは…その、Aなのか…？」
俺はジッとクソ松を見る。目が泳いでるあたり勘なんだろうけど、それが当たるから厄介だ。
「おいおい、何言っちゃってんの〜？」
「すまない、黙っていてくれおそ松」
「！？」
「……バカじゃないの」
「バカ！？え、僕のこと？！」
十四松、お前じゃない。そもそも会話に入ってないだろ。
そしてクソ松。何でその考えに至ったんだ…？こいつの考えが読めない。
「俺は…前にルーチェに会った」
アイツが！？まさか、そんなヘマする筈がない！だってあの路地裏の主と言われてた時代があったぐらいだぞ！？
学生の頃、俺ら6人で挑んだのに即倒すぐらい喧嘩は強かったし、何より警戒心が高かったんだ。軽く言う訳が無い。
「一松…。お前は何を知ってるんだ」
「クソ松が知らねぇことを知ってる、とでも言えばいい？
……十四松、言っていいか？」
「あい！一松兄さんが言っていいと思うなら！で、何言うの？」
全く…。でも良いか。俺は一人じゃないし。
「クソ松、俺だって会ったことあるよ。ルーチェにもクリアにも。なぁ、十四松」
「あい！また遊びに行きたいでっす、一松兄さん！」
「いや、流石にアポ取ってからだから」
周りがガヤガヤと騒がしくなった。そうだろうな、兄弟揃ってファンになるぐらいだから。
「うっそ、あの根暗の一松と野球バカの十四松が！？」
「俺も行きたい！」
「ぼ、僕も……」
「いや、行かない方が」
「兄さんたちは来ないでね！」
「まぁ、誘わないし教えないけどね。ヒヒッ」
今度こそ十四松の首根っこを掴んで2階に上がった。唯一鍵のあるAの部屋に駆け込み鍵をかける。
そして十四松に抑えてもらって、俺は電話をかけた。
「…どした」
「多分、アンタの正体バレるよ」
「ん、サンキュ」
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yamaneko(プロフ) - この作品大好きです！更新待ってます！ (2022年5月29日 17時) (
レス) @page23 id: 07c8e63397 (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - 個人頑張ってください!一気に読んでもう…泣けてくるわ (2020年6月26日 0時) (レス) id: 754c695e6f (このIDを非表示/違反報告)
るるるs - 98話 天ノ弱を歌っているのはGUMIですよ。(少しばかりの訂正文失礼しました) (2020年6月1日 0時) (レス) id: 237a7189ae (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - あと、この小説に出てくる歌い手さん全員大好きです！！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - 1日で一曲目二曲目三曲目読んじゃいました！！！好きです！こういう深いの大好きなんです。更新頑張ってください！！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
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