１１話 ページ13
十四松side
一松兄さんと日向ぼっこしてたら階段を降りる音がした！Aが来た！
ふすまを勢いよく開けた。スパーン！の次にバキッて音したけど大丈夫！多分！
肩がビクリと上がって、体は少し震えて、目はうっすら濡れている。僕らがそんな風にさせちゃったんだね。
重い空気を壊すように大きな音が鳴った。なんだろう？首をかしげてると、
『...ごめんなさい、今の私。お腹減っちゃって』
顔を赤くしながら小声で言っていた。耳まで赤くなるのは昔からかわってなくて。
十「ははっ！じゃあご飯食べよ！僕ね、Aに話があるんだ！」
『うん』
一松「...俺も行く」
キッチンに３人で行った。だって僕らの用意されてなかったから。僕と一松兄さんはおにぎり作ってもらった。
『えっと、話ってなにかな？』
よし、今が話す時だよね！
十「今まで蹴ったりしてごめんなさい！
謝ってもAのケガとか治るわけじゃないけど、ずっと謝りたかった。昔は楽しんでやったと思うから。
何にも出来ないけど、僕はもういじめないよ！約束する！」
一「俺もごめん。今はいじめて無いけど、昔は一緒にやってたから。
ずっと言い訳して逃げてた。だからもう逃げない」
前からずっと思ってたこと。でも、こんな風に思ってるのは僕だけだと思ってたから何も出来なくて。
でも一松兄さんも同じだった。だから言えた。
１人は心細くて、苦しくて、怖かった。Aはこんな気持ちだったんだよね。
静かな部屋にAの声が響く。
『知ってたよ。十四松兄さんだけ攻撃の力が弱くなってたこと。一松兄さんが悩んでたこと。
私のためにやってくれたんでしょ？それだけで十分だよ
もちろん許すよ。兄さんたちが好きだから』
視界がどんどんぼやけて、頬を濡らしてく。まるで海で目を開いてるみたい。
一松兄さんも体育座りだから、膝に水玉模様が出来ていく。目が合って、笑った。力が抜けたみたいにフニャって。
『でもね、私引っ越すんだ』
え？
何で？まだ怖い？僕らだけじゃ不安？そんなことは聞けなくて。頭の中がグルグルしている。
『私、なりたいものが出来たの。今は教えられないけど、いつか教えるから待ってて』
ニコッと微笑むA。
やっと、やっと！笑顔が見れた！
十「待つよ！いつまでも待つ！だから！なれたら教えてね！」
一「...俺も気になるから」
『うん。約束』
僕の長い袖と一松兄さんの手とAの手を重ねて、約束した。
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ゆき(プロフ) - 続きがとても気になるので,友達申請させていただきました！だ (2019年5月7日 19時) (
レス) id: 741d7c394d (このIDを非表示/違反報告)
ムギ(プロフ) - 続きが気になるので、友達申請させて頂きました！ (2019年5月1日 4時) (レス) id: 40229cd54e (このIDを非表示/違反報告)
輝夜(プロフ) - この小説面白〜いです！友達申請させてもらってもいいですか(^^) (2019年4月8日 12時) (レス) id: 7e2f4c64ce (このIDを非表示/違反報告)
七香(プロフ) - 続きが気になるので友達申請させていただきます！ (2019年4月1日 13時) (レス) id: 35bfb76efc (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - すごく続きが気になります！なので友達申請させて頂きました！ (2019年3月19日 23時) (レス) id: b0e1119457 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三鈴 | 作成日時：2017年8月25日 18時
