【ヒロアカ】無個性・魔獣持ち part4 (ページ1)

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１４３話ページ1

アルセウスside

私はビクティニに声をかけ、オールマイトの方へ向かわせる。我にはオール・フォー・ワンの思想が理解出来なかった。

それに他の街で、国で、世界で。ほぼ全ての人間が味方をしているのだ、今を終わらせるには流される方が良い。

『ミュウ、セレビィ。Aの体を支えてるのだ。そろそろ限界が来てしまう』

そう言い我は体を抜ける。今まで締め付けられたものが解放されると同時に喧騒が聴こえる。

〈Aの身は預かる。先に言ったはずだ、次このようなことがあればと〉

オ「待ってくれ！その子は私らの生徒だ…！」

〈生徒だから何だ。……オールマイト、相澤消太。ヒーロー科一年、学校にいるヒーローには後で日時を伝えよう〉

ワープホールを作り、みなと共に元の世界へと帰る。無論、似たような個性は人間に与えてなどいない。

「…さて諸君。命じたことはやっておいてくれたか」

【もちろんですアルセウス様。街の復興、被災者の救出、全てが完了しております】

「流石だ。ではあちらの世界での収集がつき次第言伝を頼もう」

さて、あの昔話はどうやって出来たのか調べなければ。…いや、いらないか。

今を生きる者たちに過去のことなど。会うであろう彼らに伝えるだけで良いのかもしれない。

Noside

その頃、個性を宿す世界では大歓声が巻き起こっていた。

敵連合のボスと平和の象徴の戦い。

創造神アルセウスとの共闘。

数年以上の復興が必要と予想された街は何事も無かったかのようにその姿を取り戻していた。

あれだけの災害にして━━━

軽傷者、重傷者、死者ゼロ。
敵の逮捕人数数知れず。そしてその内の一名はボスであるオール・フォー・ワン。

人はみな、「神の奇跡」だと叫び敬った。しかしその裏で

切「オイ、魔神は…？」

轟「駄目だ、連絡もつかねぇ」

八「個性の暴走でまだあの場にいるんじゃ…？！」

忘れられた少女を探そうとする者たち。

緑「魔神さん…」

平和の象徴へのメッセージを胸に刻みながらもあの時のヒーローだった彼女を思い出す者。

爆「……」

一人静かに考える者。

オ「私は、彼女を守れなかった…そしてもう個性も出し切ってしまった」

根「今回はあの子の力もあったんだろうね。彼らから呼ばれる時が来るのを待つんだ

問題はこれからだよ。もう君はヒーロー活動が出来る状態じゃない。敵の活性化を懸念しなければならない」

役目を担う者。

それぞれが思惑を抱えたまま物語は進む。