【鬼滅の刃】来世も共に【童磨】

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童「……ばぁか。俺も姉上のこと好きだったのに。なんで俺に先に言わせてくれなかったのさ……」

たかが手紙。されど最愛の人からの手紙。
一文字一文字にしみじみと隠る暖かみを感じて、何度も何度も読み返しては涙が頬を伝っていった。

ばか、姉上のばか。こんな風に伝えてくるなんてずるい。
それでも大好き。愛してる。


大切な人は、ずっと死なないなんて勝手に考えていた。強い者は決して死ぬことがないと、どこかで高を括っていた。当たり前に、彼女と過ごす明日が来ると思っていた。

そう考えていた自分こそが、本当の馬鹿だった。
そんなことはあり得ないとわかっていた筈なのに。そう考える人間は哀れだと見下していたのに。
何故か、知らないうちに、自分もそう思っていたのだ。


自分にも、人間らしい感情や心があったんだ。

それが、どうしようもなく嬉しかった。
人間らしい感情や心を持ち合わせていた姉上。ころころと移り変わるそれが好きだった。それが自分に向けられている時はなお嬉しかった。

彼女と " お揃い " のものが、自分にもあったのだ。それだけで、胸に空いた隙間が埋まっていく。
少しだけ満たされたような気がした。

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