検索窓
今日:9 hit、昨日:8 hit、合計:33,021 hit

生い立ち ページ6

「まだ熱があるから大人しくしててね?…カルエゴ君は厳しい言い方するけどとても優しいんだよ、だから安心してね。あ、僕の名前はバラム・シチロウ、よろしく」

そう言って、汗をかいている私の首や顔を温かいタオルでふき取りながら、「喉乾かない?」「お腹好かない?」「痛い所ない?」「何かほしいものある?」と色々聞いて優しく接してくる悪魔に…
人間であった時にも、悪魔に生まれてからもこんなふうに優しくされたのは初めてだなと…
胸が暖かくなる感じと共に頭の奥が焼けるような感じに訳が分からず、勝手に零れ落ちる涙を私は流し続けた…

───────

すぅーすぅー…

「…寝たか」
「うん…なんか色々溜まっていたことがあったんだね」
「シチロウ、これを読んでおけ」
「これは?」
「魔関所からの書類だ」
「よく手に入れれたね」
「……癪に障るが少しばかりな」
「ふーん……」

パラリとバラムはカルエゴから受け取った資料を読んだ

「ねぇ、カルエゴ君これ全部ほんと?」
「そこで働いていた奴共にも聞き出したものらしいからな本当の事だろう」
「…こんな、酷すぎない?元祖帰りを持つ親とかでもここまでしないよ…」
「ああ」
「こんなんで…よくここまで…」

バラムはカルエゴに渡された書類の束を読み顔を青ざめ、最後には怒らせながら読み込んだ。
その書類には書いてあるのは、現在寝てしまった少女の今までの過ごしてきた経歴が乗っていた


◽左右違う瞳で生まれ両家系にも似ても似つかない容姿に、本来引き継ぐはずの家系能力を引き継かず、訳の分からない言葉や話をしだした。
◽3歳を境に膨大な魔力を持っていることが発覚し、地下牢に閉じ込め1日に一度のゴミを与え自然と死ぬのを待っていたが、死ななかった為方針を変え悪周期になりそうな者の玩具(おもちゃ)にしていた
◽薬品で目を焼き学校や親に習った拷問や魔術を長男が行っていた
◽翼が生え天井の方へ逃げられぬ様に母親が翼をもぎ取る、治療はせず
◽いたぶりやすい様にと父親が鎖付きの枷を首、両手両足に繋げ壁に貼り吊した

等々…
その他にも10年間の地下牢での様子や、誰が何をしてきたのかが詳細に書かれていた。
バラムはよくこんな状況下で死なず心が壊れなかったなと思った。
涙を流す事ができたということ、カルエゴの声に反応し返事をしようとした事から心を完全に壊した者ではないと判断できた
それでも辛かっただろう…
バラムはベットで眠る少女を見つめた

眠るのは…→←目を覚ますと



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
64人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ねこ(プロフ) - 小柴紬さん» あ、それは直し間違いです。報告ありがとうございます、修正させていただきます (2022年11月29日 11時) (レス) @page33 id: ef2d58a21d (このIDを非表示/違反報告)
小柴紬 - ねこさん、すっごい面白いです。でも、気になることがあって相談の会の「ルーナさん」ってだれですか? (2022年11月13日 14時) (レス) @page33 id: 7260f4f31b (このIDを非表示/違反報告)
桜丸 - カルエゴ先生が( ´ཫ`)尊い.............. (2022年4月6日 2時) (レス) @page12 id: 1e34de8bff (このIDを非表示/違反報告)
桜丸 - カルエゴ先生が( ´ཫ`)尊い.............. (2022年4月6日 2時) (レス) @page12 id: 1e34de8bff (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - るりさん» るりさん、ありがとうございます!此方のほうではpixivで書けなかった編入する前のお話を少し入れていきたいと思ってます(笑)R18を削るのでその代わりみたいなものですかね?文字数があるので多少文章等変わってますがこれからもよろしくお願いします(^^) (2022年2月11日 6時) (レス) id: ef2d58a21d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ねこ | 作成日時:2022年2月10日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。