ちょっと強くてちょっとヤバい異能力者は、魔法学校で様々な事をするようです

エピソードおまけ ページ28

グ「分かったんだゾ！」

「ユウさん！次こそは食べてもらいますわ！」

ユ「えっ！？あ、うん。楽しみにしてるよー！」

虫料理以外勘弁だけど……

「何か言いましたか？」

ユ「なーんにも！」

「…そうですか…
…あ、大葉子(おおばこ)でしたよね。ちょっとお待ち下さいね〜」

Aちゃんはお玉を取り、大きな鍋に入っているオオバコ汁を私の汁椀に注ぎ始めた。



…そんな時、Aちゃんの白い首筋に、小さく赤い印みたいなのがついてるのに気がついた。

ユ「…？
Aちゃん。それどうしたの？」

「其れ、とは？」

Aちゃんは私に注ぎ終わったオオバコの汁物を置きながら首をひねった。

ユ「ほら、首のところ…」

「あぁ。此れですか？只の虫刺されですよ」

ユ「虫刺され？」

グ「雑草と虫取りに行く時に刺されたんだとよー」

グリムがオオバコの天ぷらをはぐはぐ食べながら捕捉する。

「ラギーさんが教えて下さったんです。秋とは言えまだ虫も多い季節ですし、しょうがないですわ」

ユ「そっかー……」

…………ラギー…って誰だっけ？

「ほら、マロンタルトを作る時に植物園にお邪魔した時、レオナさんを呼びにきたあの…」

ユ「あぁ！あの獣人の寮生！」

そーだ確かに会ったわ…

ユ「変な事されなかった？」

「いえいえ全然！
優しい方ですよ〜、この雑草取りの名所も教えて下さいましたし〜…
…あ、でも、悪戯好きで、対価にハグして欲しいって言ってきました」

ユ&グ「「ハグゥッ！？」」

衝撃の事実に、グリムと私は飲もうとしたスープを勢いよく置いて驚いた。


…やっべ危うく吹き出す所だった…


ユ「ハグって、あのハグ！？」

グ「子分、お前何もされなかったか！？」

「何もされませんでしたよ。ただ抱きつかれただけです」

大丈夫ですよ〜、とクスクスAちゃんは笑うが、この学園の奴らがハグだけで済ますとは考えられない。

ユ「ごめんAちゃん。ちょっと首筋見ても良い？」

私は席から立ち上がり、彼女の首筋をよーく確認した。

ユ「………はぁっ！？(///口///)」





…こ、ここここれ、虫刺されじゃなくてキスm…！？

「ユウさん？」

私の大声に驚き、目を丸くするAちゃん。
私は頭をかかえ、肩を叩いた。

ユ「……Aちゃん。
…今度の食糧収集は、私達も行くから！絶体誘ってね！！ぜぇっったい！！」

「は、はい……」

ユ「グリムもね！」

グ「オレ様も！？」





その後、料理は美味しく頂きました☆

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