じゅう ページ10
Aside
皇輝くんがお風呂に入ったのを音で確認してから脱衣所に入る
カゴから服を取って洗濯機に入れる。乾燥機付きで良かった。
もう遅いし、お詫びに昨日作ったカレー食べてもらおう
そう思ってエプロンをつけた時、皇輝くんの鞄の中から音が鳴る
「もしかしてスマホかな…でも勝手に鞄開けるわけにもいかないし」
1度スルーしたんだけどもう1回掛かってきたからさすがに出た方が良いと感じて携帯を取ると相手はゆずきだった
皇輝くんに相談して私が出ることにした
《あ、皇輝やっと出た。今どこにいるの？》
「私の家にいる」
《……は？え、A？！》
なんで？！なんて大きい声で聞かれるから耳から携帯を離す
「いろいろあって今私の家にいる」
《いやなにそれ…てかなんでAが出るのよ》
「皇輝くんお風呂入ってるから」
《はあ？！？！》
「うっるさ」
《冗談でしょ？！あんた皇輝に手出そうとしてるわけ？！それだけは絶対に許さないからね！》
「違うって。いろいろあったの、手出さないわ友達の弟に」
《最悪…欲求爆発女の家に皇輝がいるなんて…》
「んんんん？なんだその呼び方」
《どうせそこら辺の相手とトラブって皇輝に迷惑かけたんでしょ！》
うわぁ、正解…さすがゆずきちゃん
《とにかく！絶対に汚さないでよ！》
そう半分怒鳴られて電話を切られる
ひどい言われようだなぁ…まあ仕方ないけど、、、笑
「とりあえず……カレー温めるか」
キッチンでカレーを温め終えたところにちょうど皇輝くんがお風呂から上がってきた
『お風呂ありがとうございました…』
「あ、ごめんドライヤーね！」
髪の毛が濡れたままの皇輝くんを見て慌ててドライヤーをリビングのコンセントに差し込む
「皇輝くん、ここ座って」
『え？』
「ほら、はやく」
ソファーにもたれ掛かれるように床に座ってもらい、ヘアオイルをつける
『あ、あの自分でっ』
「これはお詫びだから。やらせて」
短く綺麗な黒髪に指を通してドライヤーのスイッチを入れた
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作者名：Ageha | 作成日時：2022年7月31日 19時
