20歳(ハタチ)ですから (ページ9)

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きゅうページ9

皇輝side

『お、お邪魔します…』

あれから歩いてAさんの家に着くまであっという間だった

距離はあったはずなのにいつのまにか着いていた

「そこがお風呂。着替えとタオルここに置いておくね、脱いだ服、このカゴに入れておいて」

『あ、はい。ありがとうございますっ』

コーヒーの香りがする服を脱いでお風呂に入る

取手をひねるとお湯が音を立てて降り注ぐ

え、これどういう状況……？

Aさんの家に上がって、しかも、お風呂まで入って…

いやいや！何もないけど！！でもどういう顔して出ていけば…

「皇輝くーん」

『うわ！』

ぐるぐると考えているとAさんの声がして心臓が止まりそうになった

「あ、ごめんね。携帯鳴ってて、大事な連絡だったらと思って見ちゃったんだけど、ゆずきから電話きてるよ」

あ、帰り遅くなること連絡してなかった

『ええっと、、どうしよう…』

いまこんな姿でAさんから携帯を受け取るわけにもいかないし

「ゆずきだから私が出ちゃう？」

『あ……いいですか？お願いします』

「はーい」

そんなやりとりをしてAさんの声は聞こえなくなった

はぁ…なんかもう逆上せそうっ…

とりあえず早く洗ってあがって帰ろう！！

『うわぁ…オシャレだなぁ』

置いてあるシャンプーとリンスはすごく大人の女性の香りがした