20歳(ハタチ)ですから (ページ5)

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ごページ5

Aside

「…開けてもいい？」

『っ…はい』

小さくかえってきた返事

うわぁ、すごい落ち込んでるじゃん…

扉を開けるとびしょ濡れのまま床に正座をしている皇輝くん

近くまで歩み寄って私も正座をする

「ごめんなさい」

『ごめんなさいっ！！』

「え？」

『え？』

お互いに謝罪の言葉が被り驚いて頭を上げる

「え、なんで皇輝くんがごめんなさい？」

『え、いやだって！その、女性の着替えを…覗くなんて、最低なことっ…本当にすいませんでした！』

また勢いよく頭を下げるから慌てて反論する

「いやいや！ここ皇輝くんの家だし、私が鍵かけてなかった不注意っていうか…弟くんいるって知ってたのに。それに覗きじゃないでしょ？私の方こそあんな見たくもないもの見せちゃって申し訳ないです…。」

『っ、見たくもないだなんてそんなことっ……あ、』

「え？」

『あ！いや、ちがっ！これは、あの、そういう意味じゃなくて！あぁ、何言ってんだ…違うんです！あの、えっと…うわぁっ！』

目の前でめちゃくちゃテンパって頭を抱える皇輝くん

「っははは…ははははっ、むりっ…おもしろいっ」

『えっ？』

突然大爆笑する私に皇輝くんは目が点になっている

「良かった…皇輝くんが嫌な思いしてなくて」

『嫌だなんてっ、僕がっ！』

「私は本当に大丈夫だから！気にしないで、ね？」

『でもっ……』

私がどれだけ気にしないでと伝えても納得しない様子

あぁ、いい子なんだなぁ。

「それより、風邪ひいちゃう」

持ってきたらタオルを皇輝くんの頭にかけて髪を拭く

「もう脱衣所誰もいないから、着替えておいで」

『っ…はい』

素直な返事が聞こえて一安心

部屋を出てひとまずゆずきがいるリビングに行く

《あ、大丈夫だった？》

「なんとか？」

《雨やんだよ》

「マジで？！よかった〜」

結局そのあとすぐ服を借りたまま私は家に帰った