無念 ページ18
部活時間になった。
相変わらず木村は愛想笑いをし、部員に媚びを売っている。ホントに、何か仕掛けるなら早くしかけて欲しい。
『カナヲ、行こう。』
怒りを目に溜めたカナヲに、ドリンクを作りに行こうと誘えば、木村をキッと睨み、歩き出した。
向こうで、木村が小湊さん達と話している。耳を澄まして聞いてみる。
木村「あ…」
亮介「木村、どうしたの」
木村「い、いえ。別に。」
純「でも、大丈夫か?顔色悪いぞ。」
木村「あ、はい。あの、カナヲさん達に、睨まれた気がして…。」
丹波「栗花落達?」
木村「はい。栗花落さんと、光波さんです。」
まあ、私達が睨んだのは嘘ではないな。
木村「きっと、私が皆さんとお話していたから…すいません。」
亮介「いや、お前は悪くないんじゃない?悪いのはアイツらだし。」
嫉妬で睨んだことになってるし…。
はぁ。 疲れる。
『まあ、いいか。カナヲ行こう。』
カナヲ「うん。」
カナヲとドリンク作りをしばらくしていた。
すると、
木村「ふっ。」
うわ、また来た…。
木村「あんた達、もう終わりよ。任務は失敗。残念ね。」
そう言って微笑む木村。
その笑顔で、どれだけの人を殺してきたのか。
10や20じゃ済まないだろう。
『ここであんたが来て、私達が除け者にされる事ぐらい、想定範囲内。』
カナヲ「あなたを本部に連れ帰る。そのために、どれだけの策を作り上げたと思ってるの?」
こいつに殺された人達の無念は、私達が晴らすんだ。
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作者名:空気 | 作成日時:2020年7月20日 14時