10 ページ10
蓮 side .
最初見た時は、ちっさくて可愛らしい子やなって思った。
同じ関西出身てこともあって意外とすぐ仲良くなれた、と俺は思ってる。
一通り案内して食堂まで着いてきてもらって
いつものからあげを注文した。
お腹すいてないって言ってたクセに俺が注文したからあげをじーーっと見つめるAが可愛すぎてつい
あーん、とかしてしまった。
会って数時間の男からあーん、なんかされても
食べるやつおらんよな。笑
__________ぱくっ
え…食べた?嘘やろ?普通食うか…?
「…美味しい!って…蓮?」
Aに名前を呼ばれて我に返る。
「俺、ちょっとトイレ!」
恥ずかしすぎて居てもいられんくなって、走ってトイレまで駆け込んできた。
無理や…俺この先こんなんでやっていけんのか?
理性ぶっ飛んでまいそうや…あかん…。
なんとか気持ち落ち着かして、Aの所に戻ってる途中、智之さんが居ることに気づいた。
めちゃくちゃ楽しそうにニコニコしながら話すAに、なんかちょっとだけ腹たった。
菅野さんが俺に試合見ていくか聞いてきたけど、
事務作業結構溜まってるからなるべく早く今日は帰りたいんやなあ…なんて思いながらAに目を向けると
試合見たいですって顔に書いてるんかってくらい行きたそうな顔してたもんやから、
今日は帰りますなんか言えるわけなかった。
見て帰る?って聞いたら、ものすごい笑顔で答えるA。
あぁ、頼むから俺以外にその笑顔見せんといて…
なんて思ってしまう俺はもうコイツにハマってしまってるんやな
なんて思った。
.
129人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:向日葵 | 作成日時:2021年4月22日 13時