プレイガール (ページ4)

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「おお！来てくれたか、ありがとう。」

ほ、本物や…

目の前には、正真正銘あの原監督がいた。

原監督がお父さんの親友？
は！？そんなこと一度も聞いたことないよ！

頭がこんがらがっているあたしに原監督は言った。

「とりあえず、座ってよ」

「…し、失礼します。」

緊張する～～～～～～！！！！

「Aちゃん、だっけ？そんな緊張しなくて大丈夫だから。笑」

ニコリとあたしに微笑んでくれる原監督。
優しさがにじみ出てる…。

「すまないなあ。本当助かるよ。Aちゃん、お父さんから話は聞いてる？」

「いや、アルバイトをしてくれとだけしか…」

申し訳なさそうに答えるあたしに、ハハハと笑う原監督。

「Aちゃん、小学生の頃からソフトボールしてただろう？」

「はい」

突然の質問にポカン状態のあたし。
原監督の言いたいことがまったくつかめない。

ソフトボールは小学四年の頃から、中学三年までの六年間続けてやってきた。
そんなに強いチームではなかったけど、あたしはチームの皆が大好きで
ソフトボールが大好きだった。

「アルバイトなんだけど、ここ東京ドームのボールボーイ、いや、ボールガールのお手伝いを頼みたくてね。」

「え！？あたしがですか！？」

思いもよらぬ監督の言葉にふと隣に目をやると、懇願の目であたしを見るお父さん。

ソフトボールを始めた頃から、決まって家の夜ごはんの時間には
プロ野球のチャンネルだった。

だから、大体のことは把握できてるんだけど…

あのテレビで見るボールボーイ！？あたしが！？

「む、無理です！あたしなんか！てかまだ高校生だし！」

「頼む、この通りだ。本当に人がいなくて参ってるんだよ。それに、初心者じゃルールもわからんし危険だから…。高校生ってことは秘密で。Aちゃんは大人っぽいし、大丈夫だと思ってね」

は、原監督に、頭下げられてる！？

「えっ！頭上げてください！ちょっと！！や、やりますから！」

「本当かい！？あぁもう助かるよ。ほんっとうにありがとう！」

チラっと隣を見ると、満足そうな顔のお父さん。

あぁ…本当にあたしの高校生活どうなっちゃうのーーーーーーー！！！！！

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