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勇人 side .
新しいボールガールの子が来てからもう四か月経った。
来て一カ月も経たんうちに、チームの皆と仲良くなりだした。
とゆーよりも、かわいい面白い天然すぎ!って言って一方的に
皆が話しかけてるようなもんやけど…、
智之なんか完璧にアプローチしてるもんな、
まだ仲良くなれてないん、俺だけやし…
初めて会ったとき、めちゃくちゃ冷たい態度を取ってしもた。
今までの女なんか全員、俺の外見と金目当てで近づいてくるようなやつらしか
おらんかったから。
こいつも一緒なんやろーなって、思ってたけど
全くの逆で、俺なんかにさらさら興味ないらしい。
この四カ月でわかった。
でも、今更仲良くしたいなんか恥ずかしくてよー言わんし
俺も混ざってワチャワチャしたいけど、
あんな冷たくしてもうたもんやから、どうしようもないわな…、
「……はぁー、」
今も食堂には、蓮とAが食べてる周りに皆集まって
ワイワイ楽しそうに喋ってる。
智之なんか、ハグしに行ってるやん、
長野さんもめっちゃ仲良さそうやし…
あー、俺も混ざりたい…、
「勇人も行きたそうだな、笑」
ふと俺の気持ちを見透かした声が隣から聞こえた。
「阿部さん…、ってか俺別に行きたそうにしてないっスよ、」
慌てて否定するけど、阿部さんには全部お見通しやった。
めっちゃ恥ずいやん、俺…
照れくさくなった俺は、目の前のカレーを口の中にかけこんだ。
「あべっちー!からあげーーー!」
そんな噂をしてたら、Aがからあげ片手にこっちに向かって走ってくるんが見えた。
「蓮の一個奪ってきたから、あべっちにあげるー!、」
あーん、とか言って阿部さんの口元にからあげを運ぶA。
阿部さんにあーん、するやつなんかどこ探してもこいつしかおらんし、
こいつからのあーん、しか食わんやろな阿部さんも…
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作者名:向日葵 | 作成日時:2021年4月22日 13時