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蓮 「あっつー溶けそう、」
季節は過ぎ、夏真っただ中の八月に入ったところ。
アルバイトも難なくこなせるようになり、毎日が充実してた。
隣には暑そうにしながら、いつものからあげ定食を頬張る蓮。
「暑がらんといてー、こっちまで暑くなるー!!」
近づいてくる蓮を押しのけながら言う。
「おーい、いちゃつくなー!Aは俺のだぞ、蓮!」
の声と同時に後ろから腕が回ってきて、体がすっぽりと包まれる。
振り返るとニヤニヤと笑みを浮かべる人が。
「智くんも暑いってばー!しかも智くんのじゃないし!笑」
菅 「あ、俺のじゃないか笑、」
するりと腕がほどかれ、あたしの隣に座る智くん。
「あーずるいぞー!智之!俺のAやー!」
智くんが隣に座ったと同時に、今度は頭をポンポンされる。
頭ポンポンしてくれるのは一人だけしかいない
「ちょのさん!おつかれー、」
ちょのさん、こと長野久義選手。
会うたびに毎回、頭ポンポンしてくれるんだけど
これ好きなんだよなあ。
長 「あっついなぁーA、倒れんなよ?」
「大丈夫やって!こう見えて体力はバッチリやから!笑」
ピースして答えるあたしを見ながら
おまえちっこいから心配だわー! だって笑、
本当にちょのさんは過保護すぎ!笑
この前なんて、試合中ファールボール転がってきたのが足に当たった時
ベンチから一番にコールドスプレー握りしめてぶっ飛んでくるんだもん、笑
全然痛くなかったのに、笑
でも、そんな優しいちょのさんが大好き!
ちょのさんだけじゃなく、ツンデレな智くんも、男前の亀ちゃんも、
シャイなやすくんも、みーんな大好き!
菅 「そーいえばA、勇人さんと仲良くなれた?」
そう、智くんの言う通り、こんなに優しく仲良くしてくれるジャイアンツの皆とは裏腹に
まだ仲良くなれてない人が一人だけいた。
チラリ、とその人のほうを見てみても、こっちになんて目もくれず
カレーを食べている。
仲良く、なれないかなあやっぱり…、
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作者名:向日葵 | 作成日時:2021年4月22日 13時