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その他にもすれちがう選手の皆に挨拶しながら進み、ベンチ内に入っていく。
「じゃあ、主審の人からボール預かってきてくれる？」
蓮が指差す方向に、今日の試合の主審をしていた森さんがいた。
グラウンド内に足を踏み入れ、森さんの所まで走っていき声をかける。
「おつかれさまです！ボール預かります、」
「お、おつかれー。ありがとね」
森さんからボールを三球預かって、蓮の元へ戻ろうとしたとき
「ちーちゃん！」
あたしのことをそんなあだ名で呼ぶのは一人しかいなかった。
「山田さん、おつかれさまです」
「ちーちゃんの為に打ったホームラン、どやった？」
ニコニコと笑顔であたしに問いかけてくる山田さん。
後ろにはジャイアンツの選手がまだたくさんいた。
かなり気まづい…。
「あ、ホームラン凄かったです、おめでとうございます。では、」
小声で軽く挨拶だけして山田さんの元から離れた。
ベンチにいる蓮のところに戻るや否や
「A、山田さんに話しかけられてなかった？」
と聞かれ、慌ててごまかす。
「いや、おつかれさまですって挨拶しただけ、！」
そっかそっか、と言いながら蓮は掃除を進める。
蓮のすぐ隣に置いてあったほうきを持って
一緒にベンチ内の掃き掃除を始めた。
今日一日、業務内容教えてもらったけど
結構やること多いんやなあ…
なんて思いながら掃除を終え、蓮に送ってもらうため
駐車場へと向かった。
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作者名：向日葵 | 作成日時：2021年4月22日 13時
