それはきっと (ページ6)

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「なによ」

と、少しイラついたので強気で言うと

『ごめんごめん』

なんてまだヘラヘラしながら言ってきて

『Aも俺のこと好きだったんだな』

って嬉しそうに笑うんだもん

あー好きだななんてまた思っちゃう

また歩き出した背中に向かって

そうだよって小さく呟いた

多分聞こえてないだろうけど

そのあとはまたいつもの話をした

バイト先の店長がギャルすぎるとか

この前兄貴が結婚したとか

新しいテントが欲しいとか

さっきまでの会話はどこにいったんだろうっていうぐらい

普通のいつも通りの会話

私たちって付き合ったのかな？

もう私の家の近くまで来てしまった

今日じゃないとほんとに無かったことになる気がして

焦ってたんだ

「あのさ、私たちって付き合ったの？」

そしたら優吾はちょっと驚いた顔をしながら

『んーどうなんだろう』

『まだ正式には言ってないよね』

そう言うと不意に私の手を握って

『俺と付き合ってくれませんか』

と、そう言った