ゴーストハント【旧校舎怪談】 (ページ8)

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埃まみれでかび臭い、どこか不気味な雰囲気が漂う旧校舎をうろつくことになった私達は、

あっという間に打ち解けることができた。

「なーんか不気味なカンジだよねー…」

『あまり長居はしたくないですね…』

足を踏み出すたびに軋む床板や、忘れた頃にする家鳴り。

霊なんてここにはいない。自分が一番よく分かっているはずなのに、不気味で気味が悪い。

可能な限り早足でラボに戻ると、谷山さんが温度を記録したクリップボードを差し出した。

「計ってきたけど…どう？」

「異常はないな…特に低い場所はない」

とにかく、これではターゲットの決めようがない、といった渋谷さんは、私達が健気に恐怖心と戦いながら記録した苦心の労作を机の上に放り出していった。

「とりあえず、一階と二階の廊下に二台づつ、玄関に一台、暗視カメラを置いてみよう」

一難去ってまた一難、私達はまだ解放して貰えないらしい。