検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:1,437 hit

第一章 ページ2

今日はいい天気だ。


校門から続く桜並木がトンネルみたいで綺麗。


ひらひらと花びらを眺めながら登校すると、


同じクラスの谷山さんが旧校舎の方へ歩いていくのが見えた。


…どうしてあんな所へ?


ついて行ってみるか。


谷山さんは旧校舎の前で少し立ち止まり、中を覗き込む。


何かあるのか…? そう思い、私も木陰から中を覗く。


玄関にあるのは…カメラ? 何で旧校舎にあんな物が…


谷山さんもそれに気付いたのだろう、軋む扉を開け、中に入っていった。


…壊しそうだよなぁ、放っておくと。


止めに行くか。


私も中に入る。


谷山さんは気づいていない。よほどカメラが気になるんだろう。


『谷山さん?』


「うひゃっ!?」


すっごい声。


谷山さんはこっちを向いて「びっくりした…って、夜月さん!?」と言った。


『うん。…此処に入るのが見えたから、何してるんだろうって思って』


「そっか…あ、このカメラ夜月さんのだったりする?」


『いいえ。違いますよ?』


「だよねぇ。誰のなんだろ…」


『ところで谷山さん、どうして旧校舎に?』


「え?あぁ、それはね…実は昨日怪談をしてたんだけど、


そのときに旧校舎にまつわる話を聞いてさ…」


『あぁ、それで気になって…っていう感じですか?』


「そうそう!…夜月さんはぶっちゃけどう思う?旧校舎怪談」


『どうと言われても…枯れ尾花としか。たしかに事故はあったらしいですけど、


さすがに話は盛られてると思いますよ』


「そっかー。まぁそんなもんだよね。怪談話なんて」


谷山さんはそういうとカメラに背を向けて歩き出した。その時だ。




「誰だ!?」




背後から声がした。鋭い、男の人の声。


もちろん、私と谷山さんは驚いた。谷山さんは驚きすぎて飛び上がり、


靴箱に激突した。


とたん、靴箱が大きく傾いだ。


「危ない!!」




私は谷山さんを突き飛ばす。



目の前には倒れ込んでくる靴箱。


ヤバいかも。そう思ったとき、ドスンという鈍い音が響いた。

・→←設定



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
18人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あんみつ x他1人 | 作成日時:2023年3月13日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。