[弱虫ペダル]箱学の新入りマネージャーはよく狙われる！Section３

Target99＊通り雨に濡れて ページ5

＜荒北Side＞


荒「真波、今Aチャン来てた？」

真「はい！ノートと課題のプリント届けに来てくれました！」

新「おめさん…勉強も大切だからほどほどにな？(汗」


荒「つーか、ちゃんと話できたの？ ここ最近話してなかったンだろ？」

真「はい、まぁ…。でも、また傷つけちゃったのかも。Aちゃん走ってっちゃって…。何て言えば良かったのか分かりません」


こいつが悩んでると調子狂うんだよな。


と、その時。



ポツッ… ポツ…



新「あ、降ってきたな！」

真「ほんとだ… Aちゃん傘持ってるのかな…？」


降り始めた途端に雨は激しくなった。

こりゃァ通り雨だな。


荒「つかAチャン傘持ってなかったのォ？」

真「折りたたみなら持ってたのかもしれませんけど…」



その時、後ろから東堂の声がした。



東「おーいお前ら何してる！早く中に入れ！濡れるし、これからミーティングだぞー！」


真「は〜い！」

新「俺らも戻ろう！」


一足先に真波が部室に戻っていく。



…Aチャン、傘持ってンのかな？

駅まで結構遠いし！

なんか落ち着かねェな…



新「靖友？」

荒「ちょっと部室の傘借りてく！ ミーティング休むって福チャンに言っといて！」

走り出そうとしたが、新開に止められた。


新「おい待て靖友！もしかしてAちゃんのところに行くつもりじゃないよな？ これ以上はほんと寿一に怒られるって！」

全く、これだから勘のいいヤツは！


荒「ワリィ、今度ベプシ奢ってやるから！ …保健室行くっつっといてくんない？ほら、俺よく風邪引くしィ？」

手を合わせると、新開はため息をついた。


新「ハァ…どうなっても知らないぞ？ まぁ、分かった！行ってこいよ！(ﾊﾞｷｭﾝ」


そして、いつものポーズ！

必ず仕留めろってことか！上等だぜ！



それから雨の中を駆け抜けた。




＜ASide＞


思わぬ通り雨に降られて駅への途中にある公園で雨宿りをしていた。

その公園には屋根つきのベンチがある。



…まぁ、梅雨だし仕方ないか。

てか今日に限って折りたたみ傘置いてくるなんてツイてない！(泣

制服びっしょびしょだよ！！



それに… さっきのことを思い出すと心まで涙で濡れそうだ。

おかしいな、豆腐メンタルじゃなかったはずだけど。


今日、部室に行って思った、

あそこにはもう私の居場所はないんだなって…



雨が強くて視界が白いと、まるで世界から隔絶されてたった一人のように感じる。

Target100＊雨の日の告白→←Target98＊上手くいかない

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す