□03. ページ35
.
A「(嵐のニノだったんだ！)」
アイドルの出現に“わー！”って思いながら、
人ごみの中を颯爽とニノが走る。
どこへ向かうのかと目で追いかけた。
――――、ら、
なぜか、
私の目の前で止まった。
「はぁはぁ」と少し肩で息をしながら、ニノがニッコリと笑顔を浮かべて私を見る。
二宮「招待、されてる？」
A「あッ……はい！」
ここへ私が来ることは、兄が前もって連絡を入れてくれてるはずで、
だからこそ、受け付けで名前を言っただけで通してもらえた。
二宮「そ。」
さらにニコ―っと笑ったニノは――、
メチャクチャ可愛い！！ ｷｬ(ハ*))((*ﾉﾉ)ｷｬ
ああ！もう！ヤダ！可愛い！
を頭の中で繰り返してた私の腕を、ニノが掴む。
二宮「ちょっと、話し合わせてね。」
A「えっ？？」
掴んだ私の腕を自分の腕に通して、ニノが主役に向かって歩き出した。
えっーーーー！って思ってる間に、私は主役の前に通されて。
ニノが一緒だったことで、誰も何も言わないけど、
“なんだ？コイツ…。”な目では、見られてる…。
二宮「ほら！言うことあるでしょ？」
A「あっ…。」
唖然としてた私の腕をニノがツンと突く。
それで我に返った私は、ニノの腕から腕を抜き取ると、
A「あの、お誕生日おめでとうございます。
兄が、来れなくなって申し訳ありません。」
そう言って深く頭を下げた。
「まぁ、お気遣いありがとう。Aさん。」
私が誰だか瞬時に察知した主役は、そう言ってニッコリと微笑む。
さすが女優さんだ。
７０歳を前にしても驚くほど美しい。
「お兄さんには気にしなくていいって伝えてあったのよ？
大きなお花を頂けただけで十分だったのに。」
A「いえ、兄も楽しみにしていたので残念がってました。」
「そう。
またお店にお邪魔するからってお兄さんに伝えて下さる？」
A「ハイ！もちろん！」
満足そうに頷いた主役。
考えてた事が一通り言えて、ホッと胸を撫で下ろした私。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 556人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：１２(とうふ)の角(かど)に頭ぶつけ隊
x他3人 | 作成日時：2013年12月3日 12時
