■09. ページ31
「わかった人ー？」
「・・・はーい」
小学生みたいな間延びした返事に、二宮くんは苦笑い。
「ちゃんと真面目にわかった人には、もっと毎日好き好き言ってあげるんだけどなぁ〜」
くふふふ、と意地悪く笑う
目の前の人
この人こそ、私が大好きな人で、そんな人が私を好きだと言ってくれる。
こんなに幸せなことってあるんだ、と思ったら、胸の芯が震えるのがわかった。
ずっと言葉を紡いでいた唇が、やさしく、唇に触れる。
学校近くの、まだ明るい時間の公園
なのに
まるで二人ぼっちみたい。
何の雑音も、ない。
「好きだ」
低く、吐息と共に囁かれる、短くも愛おしい言葉
「あ、やべ。言っちゃった(笑)」
って優しく笑う、目の前の、この人のこと
「私も、大好き」
いつもならそんなこと、恥ずかしがって絶対言わない私の言葉に、目を丸くする二宮くん。
でもすぐに、うん、て嬉しそうに口の端をあげ、私をその腕に包み込んだ。
「・・・あー、と、ほら、あれだ？な？」
「ん？」
「・・・んーと」
ぽそっと耳元で囁かれた言葉に、私はボンッて音がしそうな勢いで真っ赤になる。
「ちゃんと言わなきゃ、わかんない、だろ？」
そう言って、私の顔を覗き込むその顔は、いたずらっ子の顔。
「ほら、行くよ」
先にベンチからひょいっと立ち上がった二宮くん。
そのさしのべる手に、今度こそ自分から手を、重ねた。
「あ、今日これからの予定、もっと詳細に言っといた方がいい？」
「え？・・・え！ダメ！いらないっ///」
「やーだー！A、何するつもりー？」
「ちょ！先に言ったの、二宮くんじゃない！」
「えーと、じゃ、とりあえずー・・・」
「くぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ；＠…………！！」
「(笑)」
That's all !!
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作者名：１２(とうふ)の角(かど)に頭ぶつけ隊
x他3人 | 作成日時：2013年12月3日 12時
