12月12日 ― 恋堕好日 ― (ページ23)

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■01.以言伝心×みちる（ミチル）×ノンリアルページ23

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いや・・・まぁね？

放課後にデエトするってのは
健全な高校生のすることだと思うよ？
俺もさ？

けど

だからって・・・

「相葉さん」
「ん？何？？？ってか、2人とも遅いよね！」
メッセ既読になってんのになー
て、目の前の男は、シュンとした顔して自分の手の中にあるガラケーの更新ボタンを何度も押す。←画面変わらず

今日は、期末テストも無事終わり、久々に2人で遊ぼうか！・・・って話だったのにさ？

「本当に今日早く終わるっつってたのかよ？どこ情報なわけ？これ」
「マユから聞いたんだって！なんか学校の都合で？テスト明けの今日は、全校早く帰らなきゃって・・・あ！あの集団は？！」
門柱横に立ってた相葉さんの声につられて、俺もひょいっと門のかげから顔を出した。

男2人でイチャイチャしながら覗いてる先は
麗しき男子禁制の女子校校舎
俺の想い人のAと、相葉さんの彼女でAの妹、且つ俺らと同級生だったマユが通っている高校だ。

いきなり2人に会いに行こう！

とゆー

相葉さんが大好きなサプライズ、に付き合わされてる俺、なわけ。
せーーーっかく俺は貴重な時間を削って！あなたに会いに来てやったのにさ！

後から後から可愛らしいお嬢さんたちが校舎から出てくる、とゆーのに、俺たちの待ち人は一向に現れなかった。

「ってか、相当だよな？これ」

横を通り過ぎていくお嬢さん方は、門のとこにくると、くるりと校舎を振り返り、躊躇なくキレイに一礼をして帰って行く。
(そーゆー礼儀正しいお嬢様学校なんだよ！)
その時、そのすぐ横、門柱に張り付いて離れない相葉さんとお供の俺を見つけては、クスクス笑って皆が皆、下校して行くのだ。

「何の罰ゲームだよ・・・」

クスクス笑われながらも、相葉さんを1人置いくことも出来ない俺は、校舎を背に門柱に寄りかかり、手の中にあるスマホに目を落とす。

『連絡ちょうだい』

俺からのメッセージは、いつの間にか既読になってたけど、向こうからは何のアクションもない。

・・・

何だ？電波悪いんじゃねーか？このあたり
妨害電波か？
基地局遠いのか？←スマホを振ってみる

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