[106]言えなかった過去 ページ7
((志「ごめん!ちょっと遅くなったかも…」))
と、画面越しに手を合わせて謝る彼。
『ううん!全然!急に呼び出してこちらこそごめん…とりあえず、上がってもらえる?部屋の鍵も開けておくから勝手に入ってー。』
そう言ってエントランスのロックを解除し、彼が到着するのを待つ。
・
・
・
*志麻side*
((ガチャ
志「お邪魔しまーす…」
Aに言われた通り、卯月家の扉をそっと開けると、そこに広がったのは酷く散らかった玄関だった。
『あー…ごめんごめん、こっちも片付けておけば良かった…。
ほんと、突然呼び出してごめんなさい。』
パタパタと音を立ててリビングから迎えに来た彼女の様子を見て、これは只事ではないと察した。
志「こ、これ…どうしたん!?部屋はぐしゃぐしゃだし…その怪我も…顔まで腫れて…何があったん!?!?」
『あ…えっと…これは…』
そう言って彼女は目に涙を浮かべた。
一体どういうことなんだ?
京「んあ、志麻くん、いらっしゃい…ごめんね、巻き込むつもりはなかったんだけど…(汗
あちゃー、ほら、泣くな?まーしぃ来てくれて安心しちゃったんだよな…w」
ひょこっと隣の部屋から顔を出した京くん。
彼もまた、怪我をして、疲れた様子だった。
京「ここで話すのもなんだし、リビングは少し片付けたから移動しよう」
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・
・
京「実はさ____」
と、泣き疲れたのか、すっかり黙り込んでしまったAに代わり、京くんが全て説明してくれた。
以前、くっそみたいな母親が来たこと。
その時に投げ飛ばされ、未だに脚に大きな痣がること。
今日出かけるときに両親が来たことに気付き、家へと引き返したこと。暴力を振るわれたこと。家を荒らされたこと。
この家を出て行くように言われたこと。
驚いたのは、暴力は幼い頃から受けていたらしい。
そんなこと…前に教えてくれなかったやん。
過去の話、してくれたとき。
志「そっか…辛かったな…」
そう言って俺は、彼女の髪を撫でることしかできなかった。
『このこと…言わなかったこと…怒る?』
んんんん?テレパシー?!何で分かったん?
なんて、ちょっと戸惑いつつ。
志「まさか、怒らんよこんなことで。言いにくい内容だし…。」
京「むしろ秘密にしようか、なんて言ってたんだけどね…。俺たち家族の問題だからって。」
そう言って京くんは困ったように笑った。
志「ところで_2人はこれからどうするん?」
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みしゃとんとん(プロフ) - ??折原千潤??さん» コメありがとうございます!特別何かに特化したDヲタではないのですが、そこそこ知識はあります(笑)つい先日シーに行ってフェスミス見てきましたよ〜♪ザンビでノリノリで歌って踊りました(笑) (2019年10月23日 22時) (レス) id: 37e2561948 (このIDを非表示/違反報告)
??折原千潤??(プロフ) - Dオタなんですか?!?!自分もDオタです!!スプブよりミスティークの方が私的には好きです!!(( (2019年10月23日 17時) (レス) id: dd646d0cd7 (このIDを非表示/違反報告)
みしゃとんとん(プロフ) - あおいさん» お返事遅れてすみません(汗 コメありがとうございます!更新ゆっくりですが、これからも読んでもらえるよう精進します…!! (2019年8月23日 17時) (レス) id: 37e2561948 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - こんにちは!毎回お疲れ様です!いつも楽しく読ませてもらってます!これからも更新頑張ってください! (2019年8月15日 1時) (レス) id: 037180754f (このIDを非表示/違反報告)
みしゃとんとん(プロフ) - 龍音さん» コメありがとうございます!最近メンバーの配信も見れてないし、キャラも口調も違うかもしれないんですけどね…(汗 でも気に入ってもらえたなら良かったです(*>ω<*) 近々更新予定ですので、続きも是非お願いします〜 (2019年6月12日 10時) (レス) id: 37e2561948 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年3月22日 15時