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yukiside_
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急いで玄関まで走る。
「…っ、A、」
『あれ、祐希。
もう帰ってたんだ、おかえり』
そこには、Aがさっきの服装のままスーパーの袋を持って立っていた。
『………祐希?』
なかなか返事が無い俺を心配したのか、覗き込むように見つめてくる。
そんなAを見た俺は、怒りと妬みと悲しみが混ざったような気持ちが湧き出てきた。
『え、ちょ、祐希?!』
気付けば、俺はAの手を掴んで無理やり寝室へ連れてきていた。
『痛い…
………祐希、どしたの。
なんかあった?』
「………それ、自分で聞くんだ?」
『……え?』
もう、俺は上手く文章を作れるほどの余裕は無かった。
「なんかあった?
何知らねえフリしてんだよ、すっとぼけんな。
俺に何も言わねえで、終いには他の男とデートかよ、ふざけんな。
こっちは毎日頑張ってんだよ、キツい練習もAのこと考えたら頑張れるから必死こいて頑張ってんだよ。
俺が嫌なんだったらコソコソしてねえでハッキリ言えよ。
中途半端が一番嫌いなんだよ俺、まじで。
俺のどこが嫌いんなった?
バレーしか興味ないとこ?練習三昧でたまにしかかまってあげれてないとこ?ほとんど海外でずっと一緒に暮らせてないとこ?
………………もういいわ。
浮気するんだったらちゃんと言ってからして欲しかった」
一気に捲し立てあげる。
多分、あんまり言いたいこときちんと伝わってない。
まあでも何となくはわかるだろ。
そう思ってAを見ると、………………泣いていた。
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あい(プロフ) - 初めまして。このお話めっちゃ好きで楽しく読ませていただいてます!物語としての続編楽しみにしてます! (2021年8月15日 23時) (レス) id: 7100440958 (このIDを非表示/違反報告)
meizhiliuabu(プロフ) - 初めまして!お話良かったです。物語として読みたいです( ^ω^ ) (2021年8月14日 23時) (レス) id: 04a7ecc0d4 (このIDを非表示/違反報告)
椎菜(プロフ) - はじめまして。終盤物語として構成されていたのが良かったように思います。貴方様の書くものが見たいので、どちらでも構いません。続編を楽しみにしています。物語風に進めていたのが無意識なのであれば、しっかり構成を練るともっと良くなるのではないかと思います。 (2021年8月14日 0時) (レス) id: c510c0ee56 (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ(プロフ) - はじめまして!!物語としての続編読みたいでーす!! (2021年8月13日 19時) (レス) id: 21389ca6f5 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 初めてコメントします。楽しく読ませて頂いています。物語としての続編楽しみにしています! (2021年8月13日 10時) (レス) id: e9bb718a53 (このIDを非表示/違反報告)
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