第二十一話中編６：初恋の人に再開するお話 ページ38
雫視点
『…！カゲ兄！』
倒れこみそうになるカゲ兄を支える。
そりゃ大丈夫な訳ない。普通な私が異常なのだ。
シデ「カゲチヨ！！大丈夫か！？」
ヒサ「カゲ！？どうしたの！？」
慌てて近寄ってくる二人。
どう説明しようかと思案していると、カゲ兄が一際大きく言葉を吐いた。
カゲ「あ…あぁ！？また…また俺のせいで！！あぁ…なんで…？もう失わないって決めたのに！！」
シデ「カゲチヨ！！落ち着け！！大丈夫だ！！」
『気を確かに！』
カゲ「また俺のせいでみんな死ぬんだ…。俺が…俺があの時…」
声は届かない。
どうしよう。
自分にはこれ以上、これ以上なにも…
ただでさえ感情を押し殺してるんだ。
「気を確かに」なんて言っていてなんだが、冷静なのは表面だけ。正常な思考なんて回りそうにない。
どうしたら…
手が震え、頬に汗が伝う。
ぐるぐると思考をめぐらせていると、唐突に視界の景色が変わった。
ヒサ「大丈夫。」
カゲ「！？」
『ひ、さねえ？』
あの時と同じように、包み込まれる。
…温かい。
ヒサ「カゲのせいなんかじゃない。」
カゲ「で、でもっ」
ヒサ「何があったかは知らないけどカゲがそんな事する人じゃないって事は知ってるよ。だからカゲのせいじゃない。
雫ちゃんも、何かあるなら頼って。何があったかは、カゲと同じで分かんないけど、大丈夫だから。」
…本当に、凄い人だ。それしか言えない。
そっと離れる。
カゲ「ヒサメ…わりぃ、取り乱した。」
『私も、ごめんなさい。』
ペコリと頭を下げる。
本当に申し訳ない事をしたな。
カゲ「…さっきのニュースのひと知り合いだったんだ。俺達の。」
コクリと頷くと、酷く驚いた様子で二人から見つめられる。
うそっ…と小さく零して。
カゲ「友達だったんだ…」
ヒサ「そっか…」
皆が目を伏せる。
誰も喋らず重い空気が流れて数秒、突然、カゲ兄のスマホからブーブーと音が鳴った。
シデ「！？カゲチヨ、雫！この連絡先、さっきニュースに出た人からだ！！」
『え？』
シディ兄からスマホを受け取り、二人でメールの内容を確認する。
謝罪や事情、さまざまな事が書かれている中、最後の、一番最後の文章に目を持っていかれた。
守らなきゃいけない、彼女の、彼女との最期の約束。
カゲ「…なぁ、俺らからカレコレ屋に依頼していいか？人探しの依頼だ。」
＿＿
メールの文は長くなるので引用元の本家様の動画へ…すみません。
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陽炎/蜃気楼(プロフ) - ゆずまる@低浮上さん» おお！久しぶり！！読んでくれてうれしいよ(*´▽｀*)感想も細かくて本当にモチベ上がる！読んでくれたり反応くれたり諸々ありがとうね！！ (2021年9月12日 11時) (
レス) id: 1167ac42df (このIDを非表示/違反報告)
ゆずまる@低浮上(プロフ) - 久しぶり！やっと読めたぁぁもうめちゃ最高で夢中で読んでた！雫ちゃんもどんどん心開いていってカゲたちもみんな優しいしもう最高！！これから反応とか遅くなっちゃうけど絶対読むからね！！ (2021年9月12日 8時) (レス) id: 8273c2e352 (このIDを非表示/違反報告)
陽炎/蜃気楼(プロフ) - 星猫さん» 復習に関しては賛否両論ありますよね…雫ちゃんはお気に入りのオリキャラちゃんなので嬉しいです！！ありがとうございますm(__)m (2021年9月10日 20時) (レス) id: 1167ac42df (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 雫ちゃん可愛いです！私だったら、復讐しますね。 (2021年9月9日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
陽炎/蜃気楼(プロフ) - ゆずまる@低浮上さん» リメイク前より人間不信になってるからね…(僕自身いつ頃になるかわからないというガバっぷり、早く開いてくれぇ…) (2021年7月5日 23時) (レス) id: c9ecb5a106 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽炎/蜃気楼 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1210kagero1/
作成日時：2021年6月7日 23時
