第四十二話 [楽観的な甚三紅色] ページ44
雫視点
取り敢えずその場をグルグル回る。
ある一定の所まで行くと壁があるみたいに動けない。
しかも、その壁の先はぼやけているようであまりよく見えない。
えー、こんなの実質閉じ込められているようなもんじゃん。
いやだなー。
早く出たいわー。
んー…
あ、そういえば壁は曲線なのね。
真四角ってわけでも、円ってわけでもない。
んん？？
雫 「そういえば、何処が真ん中なんだろ。」
結構歪だけど、何処か中心があるみたいだし…
そんな事を黙々と考えながら、ふと、何気なく、後ろを振り返ってみた。
その目線の先に、たまたま白髪の少女が居た。白すぎる肌に、血のような紅い目の。
紛れもない自分の幼少期の姿。
呪われただとか、忌み子だとか散々言われた容姿。
いつかの記憶がフラッシュバックする。
確かこの後、ここで…両親が…
紅く染まった記憶。
人生が狂った瞬間だった。
でも、どうもする気が起きない。
助けようかなんて考えない。
どうして過去の自分なんて助けなきゃいけない。
非情だと思われたってかまわない。自分はそう思うから。
直後、道路が深紅色に染まった。
同時、幼い自分の顔が絶望に染まったのを見た。
どうしてって、声が聞こえる見たいだ。
そのまま自分が気絶する。
まるで、そこで上映が終わったかのように辺りが暗転した。
えー、次のステージとか言わないでよ。面倒くさい。
早く戻って皆と遊びたい―！
なんて考えながらぼーとしてたら、何処からともなく声が聞こえてきた。
『ねぇ、どうして助けてくれなかったの？』
助けてくれなかった？てことはこれ自分かな？
声似てるし。
…
あ、これ答えなきゃいけない奴か。
雫 「逆になんで助ける必要があるの？過去変えたらタイ〇パラドックス起きるって知らないの？」
『ネタ回答…流石自分だね。』
雫 「てか、自分だって言ってるけど、いつの自分？」
『いつって言うか、記憶があるときの心が具現化したみたいな。』
へー、なんかよくわからないけど不思議な話だね。
いつもほとんど正常な事なんておこってないけど。
『で、あと一つの質問するね。』
雫 「ん−、おけおけ。」
『記憶がなくなってたのに、なんであんなに皆を信じられるの？』
＿＿
わかりずらい、というより全くわからないと思うので補足。
過去の記憶内で壁があるのは、あくまで記憶内なので幼い雫が見たところしか動けないってことです。
第四十三話 [天色の質問]→←第四十話 [瓶覗色と過去の記憶]
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陽炎/蜃気楼(プロフ) - ゆずまるさん» 案外予定通りに進んでてこっちも記憶戻って安心してる(結構延びちゃったりするから)あ、全然大丈夫だよ！ゆずまるが好きな時に来ていいからね (2021年5月6日 0時) (
レス) id: c9ecb5a106 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずまる(プロフ) - 雫ちゃん記憶戻って良かったぁしばらく来れなくてごめんね (2021年5月5日 20時) (レス) id: f63821bc92 (このIDを非表示/違反報告)
陽炎/蜃気楼(プロフ) - 星猫さん» 僕は迷惑かけられた人の中でもかなり軽い方だったと思うので大丈夫です。それよりは他の方に誠意を見せてあげてください。 (2021年4月17日 10時) (レス) id: 65a99cfd91 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 私の自業自得で貴方にも迷惑させて、誠に申し訳ありません。 (2021年4月17日 9時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
陽炎/蜃気楼(プロフ) - 星猫さん» ちらっと星猫さんの事調べさせていただきました。かなり荒れてますね…もうこんなことは繰り返さないよう、気を付けましょうね。きちんと反省！これ大事ね (2021年4月17日 0時) (レス) id: 65a99cfd91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽炎/蜃気楼 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1210kagero1/
作成日時：2020年12月28日 18時
