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龍友「さあやちゃん?」
『あっ、すみません』
やばい、ぼーっとしてた
あの後結局嫌がる数原先輩を無理矢理引っ張って
連れてきた保健室
先生いないし、勝手に手当てしよ……
龍友「ちょって待って、連絡する」
数原先輩は携帯を取り出して誰かにメッセージを送り始める
数原先輩と二人きりなのに頭の中を独占してるのはさっきたまたま聞こえた話……
数原先輩には好きな人がいる……こと。
しかも……幼なじみって……。
別に数原先輩のことが好きなわけじゃない
ただドキドキしてるだけ。
あんなふうに優しくされたら誰だって
意識しちゃうよ
そうでしょ?私
ベッドに座っている数原先輩の隣に座る
『いいですか、?』
龍友「ん、。」
数原先輩は袖をまくって腕を出す
『腫れてるじゃないですか……、』
龍友「悪化してもうたわ……笑」
『もう……笑い事じゃないです!』
龍友「さあやちゃん怖いー、」
『わ、動かないで。湿布がズレますよ!』
初めての二人きりの時間
なんだかくすぐったくてふわふわして
すごく心地がよかった
『はい……出来ました。』
龍友「ん。」
数原先輩と目が合った
すぐ逸らしたくなる気持ちをぐっと抑える
数原先輩も全然目を逸らさない
ほんの数秒だったのかもしれない
でも数原先輩の熱い目線が…。
どうしても逸らせなくて……
長い時間、時が止まったように感じた
龍友「……さあやちゃん。」
『……はい、』
数原先輩に名前を呼ばれただけで
胸が熱くなってなにか込み上げてくる
龍友「……ありがと。」
キュン
ありがと……その一言で私の胸がこんなにも弾むのは
その笑顔を見ているだけで幸せな気持ちになるのは
どうしても目が逸らせなくて
もっと、もっと二人でいたい
そう思うのは
龍友「じゃあね。」
私があなたに恋をしてしまったからです。
認めたら……
認めちゃったら……。
『すき……。』
先輩のいなくなった保健室に私の声が響いた
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作者名:片 寄 み る く | 作成日時:2018年10月7日 22時