Thanks[登坂広臣]Ⅱ (ページ11)

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episode.58 ページ11

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｢こういうこともあろうかと予備のホテルも用意してたんですけどね｣

｢なんだ｣

泊まるところがありませんってことかと思った。

まぁ、そんだけ有名ならそれくらい･･･いや、ないだろ。

普通の有名の次元を超えすぎて着いていけない。

｢はい、そこまでの準備はよかったんですけど｣

｢･･･なんすか｣

｢予備のホテルも全部マスコミに包囲されました｣

はははーって笑うAさん。

笑い事じゃないんだよなぁ･･･。

マスコミもマスコミでそこまでするか？

常識ってもんがあんだろうよ･･･。

いや、テレビの常識はまた価値観が違うけども。

そこを押し切ってホテルに入れないくらいなんだろうな。

ほんとに何かあったらダメな存在だから。

2人とも。

だからって、ネットカフェや

ちっちゃい、きちんと守られてないホテルなんかにも行けないだろうし。

これは結構、困ってることになってるわけだ。

だから帰れずに迷子ね。

｢･･･みんなうち来ます？｣

半分冗談半分本気。

全員泊まれるようなスペースがない。

けど、頑張れば確保はできる。

｢え、行きたい｣

というかまず、断られると思ってた。

普通に、来た方が助かるとしても先ず断られると思ってた。

何より、みんながうちにいるとかバレたらとか

そういうこと考えると思ってた。

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