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dad.25 ページ26






避難場所は部屋だった。

大切なのは鍵だった。


せっかく私のために休んでくれているのに

私はもう2日くらい部屋から出ていない。


ノックの音も、大切な2人の声も、聞こえないふり。


前向きになれなくて

そんな自分が嫌いでどうにかなりそう。


部屋にあった刃物はあの日手元からなくなって

もう逃げ場がなかった。


コンコン。


今日もノックがなる。

そのノックの音に、私は安心してしまう。


まだ見捨てられてない。


それが怖いのなら向き合えばいいのに。



「A・・・?パパだけど、開けてくんない?そろそろ顔見せて?」



どうしよう。

どうしよう。

いつもここで迷うんだ。



「俺寂しいよー。あーけーてー」



合鍵持ってんのに開けてこないのは

それがパパとママの優しさだから。


私の意見を尊重する。


だから、私は、わがままなんて言ったらダメなんだ。



「A。大丈夫だよ。大丈夫だから、な?」



そう言われて、何が大丈夫なのかハッキリしてないのに

安心して、ゆっくりと立ち上がってドアの鍵を開けた。


それからまたゆっくりとドアを開ければ

ニコニコといつも通り笑ってるパパがいて、涙が出た。



「パパ・・・パパ・・・っ」


「うん。ここにいる」


「パパ・・・ごめ、ごめんなさい」


「謝るようなことしてないから。とりあえず水分取ろう?

泣いたらまたクラクラしちゃうから。ほれ。」



2日ぶりに流れた水分。


冷たく喉を通ったそれ。

色んな物が流れていく感覚。




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作品ジャンル:タレント
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layla(プロフ) - ことみさん» ありがとうございます!やっと更新できた感じですが、まだ応援していてくださると嬉しいです! (2019年3月27日 13時) (レス) id: 7604ca25db (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - このお話とっても大好きです!!応援してます (2019年3月27日 11時) (レス) id: ca40f868b3 (このIDを非表示/違反報告)
layla(プロフ) - エルさん» コメントありがとうございます!!すみません、時間の関係で全体的に更新止めちゃって...。応援ありがとうございます!!頑張ります!! (2019年3月3日 20時) (レス) id: 5aff5b6ab3 (このIDを非表示/違反報告)
エル - このお話とても面白くて大好きです!無理にとは言わないですが続き読みたいです!応援してます!! (2019年3月3日 18時) (レス) id: bde4346fb8 (このIDを非表示/違反報告)
layla(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます! (2018年11月14日 15時) (レス) id: 25993da8da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Layla | 作成日時:2018年11月12日 23時

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