episode.43・Hiroomi.Tosaka ページ45
車に乗ってから
何を話せばいいのかも良く分からずAさんも窓を眺めてる。
それから、
「今度、星が綺麗に見えるところに行ってみたいです。」
って呟いた。
今日はやけに呟き声を聞く。
多分、盛り上がってするような話がある訳でもないからだけど。
「星か…」
「登坂さんとかは、やっぱり撮影とかでいろんな所行きますよね」
「行く。」
「星は綺麗ですか?」
「山の方とか行くとやばい。超綺麗。」
“見てみたーい”って笑って言うAさんに、天体観測も今度行こうって約束。
波照間島なんか行ってみたいって言う提案をしたAさん。
波照間って沖縄の?
星が綺麗なんですよって行ったことあるみたいに言うから行ったことあるのか聞けば
ないから行きたいんです!って真顔で言われる俺。
「じゃあ、花見と星見ね。」
「ありがとうございます」
アハハッて笑って、冗談でも聞いてるみたいに返事をしてくる。
本気だけど。
それからはやっぱり話もなくて
っていうか、静かだったからかいつの間にかAさんは寝てて話も何も無かった。
透けそうくらい白い肌を少しピンクに染めた頬と小さな寝息。
無防備な寝顔。
閉じられてもなお引き立つまつげに高い鼻。
日本人らしい瞳の色がなくなると、余計に日本人に見えなくなる錯覚。
バレないようにこっそり自分の携帯の中にその寝顔を収めた。
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作者名:Layla x他1人 | 作成日時:2017年9月3日 11時