Tear [登坂広臣] (ページ42)

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episode.40・Hiroomi.Tosaka ページ42

「また、デンジャラスなことするね。」

俺の呟きをAさんの耳が拾って、嬉しそうに微笑んでる。

褒めてるわけじゃないんだけど

やっぱり普段しちゃダメなことをやってのけると達成感が生まれるものなのかこの話をした途端さらにテンシャンが上がったAさん。

「登坂さんのおかげで、体験出来ないスリルを味わいました。」

「バレたらどうすんの？」

「その時はその時ですよ。……あーでも、倉田さんも北田さんも、父と母には口が軽いからな。」

バレてないといいけど。ってﾆﾔﾆﾔしてる。

これがいいことかって聞かれたらそういうわけじゃないけど、

そんなスリルを味わってまでも俺に会いたかったってことで受け取る。

「んじゃあ、バレないように送り届けるわ。」

「ほんとですね！」

そう言ってｹﾀｹﾀ笑って俺を見てる。

酒が入ったからなのか、はたまた元からこういう正確なのかは分からないけど

初めて見た時からは想像出来ないくらい明るい性格。

初めて見た時はなんていうか、話しかけずらい感じもあった。

圧倒されるオーラに

思わず見とれる美貌。

鈴が転がるような綺麗な声。

ここまで本格的に美人だと目の前にいられたら困る。

話す内容も何も思いつかなくなんだから。