episode.21・Hiroomi.Tosaka ページ22
俺の見解では、
Aさんは光輝さんの近くに大体いる。
それがなんの意味を示すのかってのはわかんねぇけど。
なんか近くにいるっていう想像だけができる。
「ちょっとトイレ。」
岩ちゃんが面倒だから小さな嘘。
なんか分かんないけど、光輝さんにバレないようにこっそりベランダに出たのは本能。
二人きりで話したいのに弟がいると話しずらいし。
しかも、いつも近いから誰か男がいると割り込んでくるんじゃないかとか考えたり。
ちょうどボコッとでた部分───かなりでかい───に、風に吹かれながらいたAさん。
「Aさん。」
「………登坂さん。どうしました?」
今、間があったんだけど。ってことも一旦どうでもよくて、次の約束ができるように何気なく話す。
「今日、招待してくれてありがとうございます。Aさんがここにいるの見えたんで。
何してたんすか?」
「少し酔ったから、風に当たろうと。」
優しく微笑んで俺が隣に行っても微動だにせずにいる。
まとめてない真っ直ぐな髪が風に遊ばれてて、高い鼻の目立つ横顔が綺麗でみとれる。
どこか日本人離れしてるような顔立ち。
「なんか、日本人に見えないっすね。」
思わず漏れてた本音。
簡単に受け流してくれるかと思ったらかなり驚いて俺を見た。
その後、“日本人じゃないって言ったらどうします?”なんでいたずらっ子みたいな顔して言われた。
そりゃもう焦るよね。父親も母親も日本人なのに?って、もしかしてクォーター?とか色々。
でも、“嘘ですよ。隅から隅まで日本人です。”って爆笑しながら言われたもんだから妙に恥ずかしい。
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作者名:Layla x他1人 | 作成日時:2017年9月3日 11時