episode.3・Hiroomi.Tosaka ページ3
「お偉い方?」
「まぁ、きっと国の貿易に似たもんでしょうね。
取引だと思いますよ。パーティーって言っといてね〜」
さすが運転手。
こんだけコソコソ話すってことはかなり秘密な情報なんじゃないかな〜
それを漏らしていいのかもわかんねーけど…
まぁ、もっと情報持ってる中の本の一部なんだろーな
へぇ。って返事をするのとほとんど同じくらいにポンッとLINEの通知が鳴る
直人さんから。
「このままだと撮影間に合わなくて、この調子だと歩いていった方が近いらしい。だって」
「ここからどんくらいなんですか?」
隆二の質問に運転手さんは
そうだねー。ここまで来たし歩いたら5分〜10分くらいじゃない?乗ってるより早く着くね〜って言ってるから
すみません。んじゃここで降りますわ。って言う
変装してるし…まず、かなり都会だし。俺らいても別にそんなわちゃわちゃんなんねーだろ
なんて思って直人さんにLINEすれば
俺らも出るね。らしい
マネージャーに渡された金出して出ればちょうど3つ前にあったタクシーのドアも開いた
「あれ?前にタクシーいたっけ?」
とっさに出た疑問を口にすれば、居なかったよー先頭だもん。って言ってる隆二の声
何を思ったのか俺はそのタクシーから出てくる人をジッと見た。
───────そしてその瞬間、綺麗だと思った
最初に出てきたのはごつい男の人だったけど
俺が一瞬でも心奪われた人はその次に出てきた、ロングのサラサラな髪を流した
細い女の人だった。
慌ててるイメージで、服装が黒いロングのドレス。
女の人の次には、さっきの人より細い…でも、かなりいい体をした
男の人が出てきた。
「あれ、どう考えてもボディーガードじゃん。」
呟いた隆二に頷く。
どこのお嬢だよ……ってか、さっき言ってたパーティーの人?
隣で本物のボディーガードだと騒いでる隆二を無視しながら
頭ん中では苦労してねーんだろーなーなんて妬みにも似た事を考えてた
───────何も知らずに。
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作者名:Layla x他1人 | 作成日時:2017年9月3日 11時