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episode.26・Hiroomi.Tosaka ページ28

息が切れてきて

何度か膝に手をついて休憩した


くっそ、、見つかんねぇ


───────失ってからじゃ遅いっつーのに


すぐに謝りたいのに……



「見つかんなかったら、、何もできねぇだろ

っ………………」



人通りが少ない道


───────俺はそこに吸い込まれるように入った


ここにいるような気がして……


大きく息を吸ってから



「零星!!!!零星ーーーー!!!」



ボーカルとして鍛えてある肺活量を存分に使う


無我夢中で叫べば



「登坂さんっっ!!!」



あぁ、この声だ


……いつもと違うのは涙声で焦ったように聞こえるところだけ


まさかと思って声のした方に走っ向かえばそのまさかで



「おい。誰の女に手出してんだ。」



変装は完璧

零星さんに触れていた男達に対して怒ってる俺は

自分でも驚くほどの低い声が出てる


男達の零星さんの華奢な腕を掴んでいた力が緩まった時


ードンッ


軽い重みが俺に抱きついてきて

その場の状態を理解する


とっさに抱え込んだ彼女は本当に華奢で

俺の腕の中で震えてる泣いている


どうしようもないくらい男達に腹が立って

サングラスの中から睨めば察した男達は逃げていった



「フッッ……ンックッ…ごめっ…なさいっ」

「え?」



まさか謝られるなんて思ってないし


……ってか待って?謝らないといけないの俺でしょ?



「待って。零星さんなんで謝ってんの?」



聞いても泣きすぎて答えられない零星さん


ちょ、一旦落ち着かせよう



「零星さん落ち着くよ?大丈夫だから。」



シャツが涙で濡れてきて震える肩を抱きしめて背中をさすった


少しずつ落ち着いてくる零星さん



「ありがとう。。もぅ、、大丈夫…です。」

「良かった。…ごめん。俺が悪かった。」

「……もぅっ、、あんなこと言わないでっ」



あぁ、かなり酷いこと言ったんだな。

そんな実感がさらに湧く


───────そんな中でも止められないのが恋愛だ



「…あのさ、」




いいムードってわけでもないけど

今がチャンスだと思って

話を切り出した


抱き合っていた体を離して零星さんの涙の跡に沿って指をすべらせた


───────早く、俺のものにしたい


その一文だけが俺の心を染める

“好き”その言葉を言おうと口を開きかけた途端


ーpurururu


……電話



「登坂さんじゃない?」



零星さん、そこは電話のこと無視しよぅ?ね?

一応見れば……直人さん

どんなタイミングすか?!

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Layla(プロフ) - さこさん» 初めまして!昨日たまたま見つけてくださってありがとうございます!笑ハマるなんて嬉しいお言葉ありがとうございます!更新、楽しみにしていてください! (2017年8月26日 20時) (レス) id: 1030294c19 (このIDを非表示/違反報告)
さこ(プロフ) - 初めまして。昨日たまたま見つけて、読み始めたらハマっちゃったみたいで、次が気になって仕方ありません(^^)更新楽しみにしてます(^^) (2017年8月26日 19時) (レス) id: 997490eaeb (このIDを非表示/違反報告)
Layla(プロフ) - あやさん» 面白いなんて嬉しいお言葉ありがとうございます!早く書きたいとは思うのですが書きたいことがあってパンクしそうです笑途中から亀更新になったりするかもしれませんが是非!楽しみにしていてください! (2017年8月26日 9時) (レス) id: 1030294c19 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 凄く面白いお話でした!!早く過去にあった事が知りたいです!!更新頑張ってください! (2017年8月26日 7時) (レス) id: 8b3bfead09 (このIDを非表示/違反報告)
Layla(プロフ) - 広那さん» 読んでいただきありがとうございます!面白く思っていただけて嬉しいです!進展が早すぎるだろうか?など、色々考えながら書かせていただいています!頑張るので、楽しみにしていてください! (2017年8月25日 22時) (レス) id: 1030294c19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Layla x他1人 | 作成日時:2017年8月24日 3時

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