Believe [登坂広臣]

episode.3・Hiroomi.Tosaka ページ3

……変なの

Wikipediaも無い

そんな事ってある？

HiGH＆LOWでもWikipedia使えるよ？



「あ、絶対Siri使うと思いましたよ！臣さん！」

「なんも出てこねぇじゃん……」

「そぅそぅ。ほんとにsecretそのものなんですって！」



若干目がキラキラし始めてる岩ちゃん



「なんで、そんなに好きなの？」

「絶対タイプな気がするんです！」

「あぁ、、そぅ。」



こんな不思議ちゃんが……世間の的ねぇ…

雑誌の背中と睨めっこしてたらドアの開く音

健ちゃんと直己さんとELLYが帰ってきたのか



「あれ？臣起きたんか！」

「おはよーございまーす」



そんな長いこと寝てたっけ……



「それ誰っすか」

「なんか、桜野零星だって。よく分かんないけど」

「あぁ。噂の！」



ELLYも知ってるのね。

……俺時代に取り残されてる？？

早く追いつこ


…それにしても綺麗な背中

くびれほっそいし腰周りも華奢

かなり細いな

ミルクティー色の髪の毛には少しウェーブがかかってて

テンパかな？って想像させる

腕もスラッと細長い


……なんで顔出さないのか不思議でならない

顔出せばもっと売れるよね？



「臣百面相だよ〜！」



ﾆｯｺﾆｺな隆二が俺の目の前で手をひらつかせる



「なんでそんな機嫌いいの。」

「え、ボイトレの前に零星ちゃん見れたし」

「へぇ。」

「え、何。興味無いのに聞いたの？」

「いや、予想通りすぎた」

「……………………。臣俺のこと分かるんだね！！！」

「うん、なんでそぅなった？」



そのまま抱きつかれてじゃれてたら

そろそろボイトレの時間



「隆二行くぞ〜」

「あ、待って待ってタオル忘れた」



ドタバタと慌ただしく戻ってきた隆二と一緒にトレーニングルームに向かう



「隆二、あの雑誌くんね？」

「なになに！零星ちゃんに興味湧いた！？やっぱタイプ？！

絶対臣のタイプだと思ったんだよね〜」

「……わっかんね。」



なんでか分かんねぇけど……気になるんだよな〜…

内面わかんねぇし……

つか、まだ顔も見てねぇのにタイプかは分かんねぇけど

気になる


「いいよ。上げる！俺付録欲しかっただけだし」

「何だったの」

「ピック！」

「ピック？」

「あのたこ焼き焼く時に回す長いヤツ。今度皆でタコパしたい」

「ﾌﾊｯピックのために雑誌買ったのwよし、今度皆誘って食おうぜ」




こん時の俺はまだ知らなかった。あんなに難しい恋があるなんて

あんなに好きになって苦しむなんて……

episode.4・Hiroomi.Tosaka→←episode.2・Hiroomi.Tosaka

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す