Believe Ⅶ[登坂広臣] (ページ38)

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episode.316・Hiroomi.Tosaka ページ38

隆二が俺んちにいることを連絡しといて準備。

「お前さ、そろそろ持って帰れって。間違えて着ちゃうから。」

なぜか俺の家で始まることの多い飲み会。

何着かメンバーの服が残って忘れ去られてたりもする。

その中でも隆二のはダントツに多くて困る。

だから、こんなに準備なしでも寝て次の控えるってことは簡単なんだけど。

もう結婚すんだし、どうせなら一軒家とか考えるじゃん？

いやまぁ、多分マンションなんだけどさ。夢見てるだけで。

でも、どっちみち引越しは考えてるからこんだけ隆二のもんがあっても困る。

「そんだけ一緒に寝たっていう印じゃん。何言ってんの臣。記念に取っときなよ。」

なんでそうなんの？って聞き返したくなる返事を笑いながらしてくる隆二と

その言葉を間に受けて俺を見てる零星。

「お前……。知ってるよね？分かってるよね？嘘だって。ここまで来て俺が隆二好きだったとかなくね？！」

隆子か…。なんて心ん中で突っ込んでおいてそう言ったら、たしかに。と認めて通常の働きに戻る零星の頭。

零星さんかわい！ってﾆｺﾆｺしてる隆二。それにどことなく照れてる零星に、チラついた俺の嫉妬。

でも、昨日の話とか───いわゆる盗み聞きだけど───聞いてて、嫉妬する俺がなんとなく情けなく思える。

これだけ我慢てくれた隆二に嫉妬するってのもどうかと思うし、

零星の答えもわかってるから。

あえて口に出してしまう嫉妬にまで繋がらなかった。ってのは俺の成長だと思う。