Believe Ⅶ[登坂広臣] (ページ35)

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episode.313・Hiroomi.Tosaka ページ35

隆二は、まだ飯を口にかき込んでハムスターになってる。

あれ、お前もしかして口に袋できたの？って聞きたくなる。

でも、俺がそんなくだらない質問をする前に零星から質問が投げかけられた。

「白血病のトレーナーさん。産休だった人はまだ育休？戻ってきた？」

零星が代わりにトレーナーしてた時の本当のトレーナーさんの二人。

もしかしたら失礼かもしれなけど、2人のおかげで零星と出会えた俺達。

「白血病の森岡さんは、急性骨髄性白血病で進行は早かったけど、それと同じくらい見つかるのも早くて、ちゃんと完治できた。

岡井さんは、無事に男の子が生まれて育休中。」

「ってことは、ダンスのトレーナーさんは森岡さん。今してるってこと？」

「そ。」

そっかぁ。良かったね。って、どことなく寂しそうに言うから、

もしかしてまだトレーナーしたかったりするのかな。とか考えてみる。

多分、やりたいんだとしたら自分からやめたのに勝手だとか思ってんだろうな。

「零星さんまた俺らのトレーナーしてくんないの？」

ｻﾗｯと俺が聞きたかった質問をした隆二。

その質問を聞いた途端、一瞬目を開いて、箸でとったウィンナーを口に運ぶ零星。

「それは、少し、、おこがましいような気もしますし。」

実際、トレーナーの資格を取ったのは歌とダンスに惚れたからなのに、それすらも忘れた事にして隆二の質問をかわした零星。