Believe Ⅶ[登坂広臣] (ページ15)

今日:10 hit、昨日:8 hit、合計:77,729 hit

episode.293・Hiroomi.Tosaka ページ15

“すぐに紹介しますね！”

そう言って裏に入った美里さんを目で見送って、椅子に座る。

「すごい美人さんだね。」

「ここの店長の奥さんっすよ。狙ったらダメですよ直人さん。」

直人さんに言ったら、笑いながら“大丈夫だから！”って言われた。

「ってか、ポケットマネーで出せるの？」

「銀行から削ぎ落としてもらえればありますよ。

……ってか、そんな生々しいこと聞かないでくださいよびっくりするじゃないすか。」

「ごめんごめん。……でも、そんな急がないでもいいんじゃないかと思って。」

え？と思って直人さんの顔を見れば、いつも通りﾆｺｯとしてる直人さんの顔。

“あ、そんなんじゃないよ。祝ってないとか、賛成じゃないとか。むしろ賛成。”って声。

「なんか、零星さんを手放さないように必死にしてるって感じが多くて、

それだったら零星さん辛いんじゃないかと思っただけ。そこんとこどうなの？」

「まぁ、確かにそれも大きな理由なんですよ。だから、否定はできないです。

でも、結婚に関しては、零星にも言ったけどそんな生ぬるい感覚で言ってないです。

俺のそばに生涯いてほしいのは零星だけだって確信があるから、零星なんです。

……火曜日、、ブラッド来たんですよ。」

俺の、直人さんが予想もしていなかったであろう発言に

“えっ、”と呟いて固まる直人さん