Believe Ⅳ [登坂広臣] (ページ31)

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episode.167・Hiroomi.Tosaka ページ31

ﾎﾟﾁｬﾝ

って言う雫が風呂のお湯に溺れる音がする

雫は零星の前髪からゆっくり落ちてく

俺の腕の中で細い零星が丸まってて団子をしてるせいかうなじが綺麗に見える

無意識にｿｯとうなじを撫でたら

首をすくめながら擽ったい素振りを見せる零星

「首弱いの？」

「コチョコチョ嫌い」

「ふーん。あ、黒子」

右肩の後ろにある黒子

うなじのみえるこの角度からの黒子は大分くる

「零星イヤラシイね」

「……もう上がる。」

待て待て待て待てって止めたら上がろうとする素振りも消えるんだけど

結構すんなり一緒に風呂は入れたことにあんまり驚いてないことに驚いてる

最初の時は先上がったのに

今は腕の中に零星を閉じ込めとけるほど余裕

それ程、零星は俺の。って自信がついてんだと思う

「そういやさ、実母と思われる人あれから行動起こしてきたの？」

「ううん。まぁ、今日起こったことだしね。」

そうだよな。って呟いて零星を抱く腕の力を少し強めたら

その腕を細い指が力を強めて掴んできた

弱々しい力だけどなにかに震えてるような感覚もあって

どうしたのか、俺が聞くんじゃなくて零星が口を開くのを待った