可愛いお姫様

うちのお姫さん ページ1

side NAOTO



「ねぇいいじゃん。」


「嫌だよ。」


「いいじゃん！」


「しつこいなー。嫌だってば！」



ただいま仕事と仕事の間の1時間のfreeな時間。

って言っても仕事ある人はいて、俺と臣と隆二とAだけなんだけど。


EXILETRIBE唯一の女子Aと臣の話し声。


どうしてもツーショットを撮りたいっていう臣の願いをどうしても聞き入れないA。


いつもは簡単に撮ってくれるのに。なんて思ってたら理由は簡単。



「私今ポッキー食べてるんだってば！！」



そんな大声が楽屋に響く。


ただただ今はポッキーが食べたいらしく、写真は撮りたくないんだとか。


ワガママというかなんというか、、それも可愛いから許せるんだけど。


そのくせ、隆二が“俺にも頂戴！”って言いに行ったら快く渡してるんだから…………1本。



「あと30分でこんな暇な時間も終わるから！ポッキーすぐ溶けるから食べたいの！」


「じゃあポッキー咥えたままは？」


「あ、全然OK。」


「最初からそうしろようっ！」



俺のツッコミに臣は頷きながら笑って、Aは完全に聞こえてないふりした今。


え、ちょ、酷いから！


絶対聞こえてたから！！ねぇ！


自撮りしてる間もポッキーを口から消そうとせず

先端のビスケットの部分が見えなくなったと思ったらもうチョコが口に準備されてる。


写真とかお構い無し。


うまく取れて満足な臣の写真を俺も一緒に見てれば

何をしたでもないのに……っていうかただポッキー食べてただけなのに完璧可愛いA。


あげられる欠点が見つからなくて困る。


それから、臣が既にインスタに写真をあげた頃にポッキーを食べ終わったA。


ﾁｮｺﾁｮｺと歩いて臣の近くによったかと思えば



「臣さん一緒に写真撮ろ？」



だって。

次は自分の携帯で撮ってインスタ行きにしたいらしい。


断る理由もなくまた2人仲良く写真を撮り始める。


隆二はポッキーに満足して寝たからいいけどさ、こんなん目の前で繰り広げられてる俺って可哀想じゃん？


もちろん写りましたよ。


Aはスリーショットが撮りたかったんじゃないって小言言ってたけど

俺見たもんね！ちゃんとスリーショットの写真インスタに載せてるところ！


もちろんその投稿も見て2回タップしたもんね！



そんな、少しわがままで可愛いいつものうちのお姫さん

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