今日の"彼" ページ6
「ただいま」
今日は確か、サマステ最終日
「今日で終わっちゃった」
ベッドで寝ている私に抱きついてくる龍斗くん
この瞬間が実は嬉しかったりする
学校も仕事も忙しい彼は
毎日必ず私に触れてくれる
けど頭を撫でたり、背中を撫でるだけで
時間は短い
本当はリビングに行って皆のご飯の様子も見たい
龍斗くんがどんな会話を家族としてるのかも見たい
ゲージを自室に置かないのはたぶん
最低限の自由を私に与えてくれているから
「のんが人間だったら良かったのに」
私だって人間になって貴方を支えたい
龍斗くんの言葉に答えるように私は体を擦り付ける
「可愛いな」
私が人間になっても言って欲しいな
『龍斗くんはかっこいいよ』
「え?」
「(小声)妹の声、かな」
「そこにいるの?」
彼はドアの方向に向かって妹さんの名前を叫ぶ
「疲れてるのかな」
私はもしかしたら喋れるようになるのかもしれない
「今日はもう寝ようかな」
龍斗くんの顔の横で寝るのが主流
「おやすみ」
『おやすみなさい』
「やっぱ疲れてるわ」
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今日の日記
今日でサマステが終了した
龍斗くんは疲れた表情でのんに抱きついていた
でも今日はのんたちに変化があった
それは、龍斗くんにのんの声が聞こえたこと
龍斗くんは疲れてるとか、霊がいる?とか
そんなことばっかり言ってた
『ほんとに人間になれたら良いのにね』
✂- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
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作者名:Non | 作成日時:2019年8月22日 1時