STEP！part２

香り 〜GD〜 ページ12

思い足取りのままスタジオに入ったらすでにヨンベとジウンヌナが居た。


「……おはよー……」



ヨ「おはよ。あれ？テンション低くない？笑」



…だって…
スンリのせいでAに誤解を……
って、だから誤解ではない。笑
それがさらに落ち込む。


そんな中、


「ジヨンおはよー。
今日この後すぐに採寸あるからBIGBANG全員、多目的スペース向かってね」


ってにジウンヌナに言われた。


採寸…？
あぁ、新しいブランドのやつか……




ーーーーー



多目的スペースには机や椅子はもちろん、いろいろ自由に過ごせるものが揃ってる。


メンバーも各々、Aたちが来るまで好きに過ごしてる。
俺は普通に椅子に座って、机に肘を乗せて顎を支える格好。



A……



ちょっと顔合わせるのが気まずい様な、でも誤解をなんとか解きたいから会いたい様な……


複雑な感情だった。



椅子に座ったまま考え込んでいると…
今日珍しく朝早く起きたからか、今になってすげー眠い……


そのうち…


……いつの間にか机に突っ伏して寝ていたらしい。


身体を揺すられて、
意識がゆら〜っと目覚め始めた時に、なんだか優しい香りが鼻をくすぐって。


いつも遊ぶ女たちがつけてる様な香水とかそんな匂いじゃない。


柔軟剤をたっぷり染み込ませて。
風通しの良い日に太陽で思いっきり干した服から零れる、せっけんみたいな香り。



寝ぼけてた俺は、フラフラと思うがままにAの腰に抱きついていたらしい……
しかも頭を埋めこむ様に。笑


ヨンベに思いっきり引き剥がされて、ようやく目が冴えてきた頃。


Aを見上げると、朝見た時より何倍も顔が真っ赤で。


頭ではヤバイ！またAに引かれた！
って分かりながらも……


”あーー。また頬赤い。つやつや。
やっぱり可愛いなー…”


なんて同時に思ったり。
こんな状況で引き剥がされてちょっと残念なんて、ほんと俺ってつくづく救い用のないやつ。



しかも落ち込んでた気持ちが何故かちょっと復活。
理由は分かる。
きっとまたAに癒されたから。



ね？
前にも言ったけど、俺って正直…
っていうか単純でしょ？笑


普段は割と繊細な癖に、こーゆー時だけ開き直れる自分に少し呆れた。

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