Four ページ6
「ほんとここで大丈夫、」
「本当?」
「家、ここだから。」
そっか、って言ってそらるは私の家を眺めた。
「大きい家だね。」
「…そうね。」
「じゃ。」
それだけ言って来た道を戻っていくそらる。
優しい所も、あるじゃない、
そうやって自分を見せないように飄々と生きてきたんだろうか。
__、どれだけ辛かったかなんて、私にはわかりゃしないわよ。
けどまぁ、これからできることなら、いくらでもあるでしょう?
「そらるッ、」
ふ、と彼が立ち止まる。
「ありがとう、!!」
くすっと彼の肩が揺れて、右手が上がる。
その手はひらひら、と宙を待って遠ざかっていく。
...何よ、最後までカッコつけちゃって。
本当いけ好かない、
馬鹿。
よし、今日母さんにそらるのこと話してみよう。
大丈夫、今日も昨日と一緒。
” 大丈夫 ” 、
「あれ、A?」
「…阿呆りぶ、」
「会って一言目が阿呆ってねぇ、」
「なにそらるにちゃっかり私のこと教えてるのよ。」
「そらる?」
「空井彼方よ。」
「あだ名つけたって事は、結構気に入ってんじゃん?」
「やめてよね。」
ふうん...とニヤニヤしながらこっちを見るりぶの頭を引っ叩く。
「ほんと、こっちの身にもなってほしいわ。」
「ご、ごめんッてばぁ、許して?」
「ふん、」
「うわぁぁぁ、ごめん!!!」
そんなやり取りを私の家の前で数回繰り返す。
「A、と...あら、りぶくん。久しぶりねえ、見ないうちにまた大きくなって、、」
「あ、Aのお母さん____、
お久しぶりで〜す、」
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