Eighteen ページ20
「「ごちそうさまでした」」
2人で声を揃えてごちそうさまをした。
「着替えてるし、もう行くかな?」
「そーね。いきましょ。」
カバンを持って戸締りをした。
外に出ると、冷たい風が私の横を通り抜けた。
立秋も過ぎ、今日は少し涼しい。
呑気に鍵を閉めるそらるはカーディガンを着てて。
「うぇ、さむ。」
「カーディガン取ってくる?」
「良いわよ別に。」
「そ?じゃあいこ。」
そらると歩き出す。
歌い手とかの話したり。
学校の話したり。
そんなくだらない会話が楽しかったり。
「最近はこの曲がブームでね、えっと。このボカロPさんおすすめ!です!」
「はは、なんで敬語なの。」
「ほんとだ、」
そう、そんな会話をしてる時だった。
「かなたぁぁぁぁぁっ!!」
ぐらっ、とそらるの体が前に傾いた。
「えっ、」
「あ、有花!?」
「やっほー彼方!と、そちらは」
「ああ、こいつは立花、」
「知ってるよ!立花Aちゃんでしょ?
苗字の読み一緒だし、学年でもかわいいって有名じゃん??」
この子は、橘有花。
3年間同じクラスになることなく過ごしたからあまり知らないけど。
かわいくて、歌が上手くて、頭の良い、
そらるの幼馴染み。
確か今は2組だっけな。
「はな、有花は、」
「はな、?」
「あ、ああ、Aのこと。」
「へえ。可愛いあだ名だね。」
今。
今一瞬目が鋭くなった。
この子は何考えてるか、わからないから怖い。
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