Twelve ページ14
お風呂、広いわね...。
そらるの家は基本的に全て真っ白。
マンションの外装も、内装も。
家具は黒と白で揃えられてる。
まぁ、まだ入ってない部屋ばかりだけど。
まぁ、案の定お風呂も真っ白。
綺麗に掃除が行き届いていて、汚れひとつもない。
凄いわね、
綺麗好きなのかしら。
お湯の温度調節をして
おしゃれな銀のシャワーで体を流す。
そう、1日の疲れも、嫌な事も
全部全部、水に流すように。
だから私はお風呂が好き。
なにか、赦される気がするから。
…なんて。
「...このシャンプー、勝手に使っていいのかしら、」
それ以外に特にボトルは見当たらないので勝手に使わせてもらう。
微かに鼻腔をくすぐるのは、そらるの香り。
何故か鼻の奥がツンとして。
___ 凄く安心した、
「はな〜?ここに着替え置いておくから。」
「ッ、」
やっぱり泣きそうになって、言葉が詰まっちゃって。
「はな?なんかあった?」
「だ、大丈夫!ありがと、」
「…そっか。」
磨りガラス越しにそらるの影が消えて。
早く上がろう、珍しくそんなことを思った。
「__、あったかい。」
少し胸が締め付けられたのは、いつもとは違う温もりを感じたから。
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