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幸福のいのち ページ2

ビルの屋上。


タバコの煙が、青い空に舞っていく。


ボサボサの頭。


その男は片手にスマホを持ち、画面を見てニヤ


リと笑っていた。


少年のような無邪気な笑み。


「・・・生命ってやつか」


そう呟くとグシャリとタバコの火を消した。


座っていたベンチから立ち上がり、階段へ続く


扉をゆっくりと、開けた。


















その頃。


ある産婦人科で1人の子供が誕生したのを祝いに


その父親とその仲間6人が病室にギュウギュウに


なりながらたむろっていた。


「ダホ!お前でかいんだから縮めよ」


「そんなこと言われたってどうしようも・・・」


「静かにしなさい病院なんだから」


「目がもっきゅんで鼻はAさん似だね」


「男の子だ〜」


「皐月ちゃん、弟できたねぇ」


「わたし、おねえちゃんになるの!」


騒がしい病室の一角。


Aはそんな様子を人生最高潮の幸せを感じ


ながら微笑ましく見ていた。


「A、ごめんね・・・こんな大勢で来てもらうつもり無かったんだ」


「全然いーよ、魁くん。私は嬉しいから」


「おとーとだっこする!」


「ちょっとまってね・・・」


Aの胸に抱く男の子。


昨日生まれたばかりでまだまだ小さい。


そして、まだ名前が決まっていないのだ。


そろそろ考えなくてはならない。


いや、もともと考えてあった案をいくつかだそう。


1.唯月(イツキ)

2.辰月(タツキ)

3.那月(ナツキ)



どれもいい名前でなかなか絞り出せずにとうと


う出産してしまった。


出産日から14日がタイムリミット。


そこで、Aは・・・


「皆さんにどれがいいか、参考までに聞きたいです」


「え!?」


と言ったところ快諾。


モトキは最後まで反対していたが、Aの説


得に納得して一緒に考えているのだ。


「なんか今の感じだと可愛いから那月って付けたくなるけど将来ゴツくなったら・・・」


シルクがうーんと唸りながら真剣な表情で息子を見る。


「皐月ちゃんはどれがいい?」


ぺけたんが優しくしゃがんで、顔の位置を合わ


せながら言った。


「わたしは、おとーとがいい!」


3歳半ばではあまり意味が分からないようだった。


ぺけたんはふふふと微笑んで皐月と遊び始める。


そのとき。



病室の扉がバンッと開いて誰かがやってきた。


カーテンの影で男だということが分かる。


Aはもしかして・・・と察する。









「久しぶり、」

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ハヤテ - 更新楽しみにしてます! お忙しいとは思いますが頑張ってください (2019年7月24日 23時) (レス) id: 2fb5b32da8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シズ、もちもち | 作成日時:2018年3月21日 17時

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